毎日何かを気にして生きている。不安や心配を拭えない。日々フラストレーションを抱えている人は少なくないだろう。
そういった不安や心配、フラストレーションを拭い去るにはどうすればいいのだろうか。その答えは「放っておく」ということだ。
枡野俊明氏による『仕事も人間関係もうまくいく放っておく力』(三笠書房刊)は「放っておいていいことは放っておく」という考えのもと、わずらわしいことを最小限に抑え、人生をより楽しく、快適に、健やかに生きることができる考え方が提示されている。
ここでは本書から、不安や焦り、怒りを手放す方法を3つご紹介しよう。
■もっと「ラクにかまえる」
誰かから期待をされると、「がんばらなきゃ」と気負い過ぎてしまい、それに身も心も縛られてしまったりはしないだろうか。「期待に応えたい」という気持ちはもちろん大事だが、それに縛られ、焦りが先立ち、結果を出せずに苦しんでしまうこともある。そうなっては元も子もない。
そんな人に向けて、枡野さんは「もっとラクにかまえること」とアドバイスを送る。そもそもあなたに期待したのは、期待してきた人の勝手。自分は自分で粛々とやるべきことに取り組んでいればいいのだ。
そして、がんばった結果がたまたま他人の期待に応えるものならそれで良いし、そうでなければ、「次はもっとよくしよう」と考える。そうやって、他人の期待とちょっと距離を置くと、期待に雁字搦めになることもなくなるはずだ。
■「まぁ、そんなこともあるさ」
生きていると、予期せぬ出来事ばかりが起こる。その時は大変だが、経験をしていくと、「まぁ、そんなこともあるさ」と余裕で受け入れられるようになるものだ。
枡野さん曰く「そもそも人生を生きるとは、シナリオのない芝居を演じるようなもの」。予期しないことの連続だからこそ、自由に演じる面白さがあるのではないかと語る。「まぁ、そんなこともあるさ」――何か起きたときは、この一言をつぶやこう。
■「してあげたこと」はその場で忘れる
誰かの力になってあげたとき、恩着せがましい態度を取ってはいないだろうか。枡野さんはそういう態度に対して「受けた恩は石に刻み、与えた情は水に流せ」と肝に銘じよと述べる。
これはつまり、「見返り」を求めないようにすべしということ。見返りを期待すると、自ら「見返りを得られない苦しみ」をつくることになってしまう。してあげたことは、その場で忘れる。それに限る。
一方で、自分が親切やお世話をしてもらったときは、感謝の言葉を忘れないようしよう。そして、何かの時に相手に力になるのだ。「人のご縁を大切にするとは、そういうことです」と枡野さんは述べている。
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気にすればするほどストレスは募るばかり。もしそれが「放っておいてもいいもの」ならば、気にしない方がいいだろう。
本書には、毎日を機嫌よく過ごすための方法がつづられている。自分で自分を苦しめないためにも、ぜひ参考にしてもらいたい。(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。