仕事や私生活での人間関係でストレスを感じている人は多いだろう。子どものような振る舞いをする、わがままとしか思えない要望を言ってくる、答えのない議論が続く……。そこで真正面から向き合うと終わりのない言い合いが続くようになり、余計ストレスがたまる。
そんな無駄なストレスを抱え込まないためにも身につけたいのが「大人の対応力」だ。『大人の対応力』(ワニブックス刊)では、40の人間関係のよくある悩みと照らし合わせながら、軽やかでユーモアのある大人になるための極意を齋藤孝氏が紹介した一冊。
本書における「大人の対応力」とは、自分が傷つかないように対応できる力のこと。自分をきちんとコントロールできる大人は、多少の攻撃があっても傷つくことがないという。なぜなら、どんな場面においても、フレキシブルに対応できる力があるからだ。
■嫌味を言ってくる人に対する方法
嫌味を言ってくる人は周りにいないだろうか。このような人に対して、どのような対応をすればいいのか。
齋藤氏が言うには、嫌味っぽい人にはこちら側が「見切りをつける」ことが大切。それができていれば、「さて、今日はどんな嫌味が飛び出すかな?」と、余裕を持ってディフェンスできる。
さらに、余裕を持って相手を見ていると、不思議なことに嫌味を言われても、嫌味に聞こえないものだという。
■価値観の押し付けには「反社会的かどうか」で判断する
続いて、自分の価値観を押し付けられたときの対処法。何か物事を判断するときに、それが「反社会的かどうか」と考えることが一つの大きなポイントだと齋藤氏は述べる。
たとえば、趣味の観劇にお金を使い過ぎだと言われた場合、「そうですね。確かにお金を使い過ぎかもしれませんが、観劇は反社会的行為ではないですし(笑)」と、軽い冗談をまじえてフランクに返答すれば、相手は何も言えないだろう。
また、他の対応方法としては「よろしかったら、ご一緒しませんか?」と相手を巻き込む対応や、「NO観劇、NO LIFE」を誇張するといったものもある。
不用意な言葉に傷つかないように、自分自身をコントロールして、大人の対応で自らを守る。そのためにも、本書から「大人の対応力」を身につけてはどうだろう。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。