貯蓄をしてるだけでは物価も上がり出費ばかりがかさみ、お金も増えない。貯蓄から投資を考えている人も多いだろう。ただ、投資は未経験者からすると「難しそう」「大変そう」「自分には無理」となりがちだ。
ただ、幸いにしてまだ時間はある、という人であれば、焦らずのんびりお金を作っていくことができる。『元証券ウーマンの資産運用の話_お金が増える「ゆる投資」デビュー』(さぶ著、KADOKAWA刊)はそんな人のための本だ。
心をすり減らさずに堅実に増やす!あるワーママの投資法
本書では、家計管理と資産運用を仕組み化し、フルタイムで働く2児のワーキングマザーであるさぶさんが、証券会社で基礎を学び、失敗と経験を経たさきに辿り着いた、堅実にコツコツ資産を増やしていける「ゆる投資」の手法を解説する。
たしかに初心者に投資は怖い。
でも、体験せずに怖がっているだけでは将来のお金の問題を先送りにしているだけだし、かといって投資について知らないまま無謀に資産運用するもの危険だ。投資は銀行の預金よりお金を増やすことができるが、減るリスクもある。このあたりまでは投資未経験者でもわかっていることだろう。
無謀な投資は資金を失う原因になる。なので、無謀ではない投資が必要なのだが、そんなものがあるのだろうか。
お金はとても心を動かすもの。心理的ジェットコースターに耐えられるメンタルや急激なアップダウンでも冷静さを保てる知識などがあれば、リスクとリターンが大きい投資も楽しめるかもしれない。ただ、さぶ氏は経験からそういう性格ではないことがわかり、たどり着いたのが「心をすり減らさない、ゆる投資」なのだ。
自分の身の丈に合っていない投資は精神的にも辛くなる。身の丈とはリスク許容度であり投資金額だ。投資額の20%くらいなら失われても慌てずに暮らせる、というくらいの金額が望ましい。
そして、費やせる時間。「お金のことにかかりきりになりたくない」なら、積み立てという方法でほったらかしにするのが向いている。
そこでさぶ氏が実践しているのが、最初からハイリスクを避け、コツコツと進めていくローリスク投資。このほうが最終的に資産を増やすことができるという。なかでもさぶ氏は投資信託や株式といったシンプルな投資を選ぶのをすすめている。
シンプルな投資で利回り3~5%くらいなら、本書から得た知識でほったらかしにしていても目指せる。「素人がプロに勝てるのは時間である」というのがさぶ氏の格言。投資は最後に勝てばそれでよいのだ。
投資初心者でも上級者になっても投資するときは「自分の頭で理解できるもの」が大原則。自分が理解してちゃんと投資していたら、価値が下がったときも「いい投資商品だから持ち続けていれば大丈夫」と冷静でいられるもの。そのための投資の知識を本書から学んではどうだろう。(T・N/新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。