毎日のタスクをこなすのが精いっぱいで常に時間に追われている。仕事だけで一日が終わってしまい、自分の時間が取れない。
こんな時間の悩みは、現代人なら誰もが持っているはず。1日が30時間あったとしても、時間の使い方が苦手だと結局は時間に追われてしまう。時間のマネジメントはとてつもなく大切だ。
「時間に対する主導権」を奪い返せ
「時間に対する主導権」を持つことこそが人生、仕事の勝利者になる、と述べるのは『仕事が最速で終わる人の時短のワザ』(伊庭正康著、明日香出版社刊)の著者であり、研修会社らしさラボを営む研修講師の伊庭正康氏だ。
本書では、メール・文章作成、スケジュールの作り方、打ち合わせ・会議の進め方など、仕事のスピードと質を劇的に上げる80の項目を紹介する。
仕事はスピードと丁寧さのどちらも兼ね備えているのがベスト。それを実現するためには、まず「ムダなことしない」と決めることだ。では、何がムダなのか。業務を3つに分けると簡単にわかる。
1.主作業
増やせば成果、評価が上がる価値ある業務
2.付随作業
主作業をするために必要な業務
3.ムダ作業
何にに貢献しない業務
この3つの中では2と3がムダな作業となる。1日の仕事の多くを占める「2.付随作業」を短縮化して、大事な「1.主作業」にパワーを集中させることが効率化につながる。
次にやるべきことは「ムダ」を数字で把握すること。時間のかかる「メール対応」「資料作成」「会議」の三大タスクの数字をまずは把握する。
そして、ムダをなくす実践には4つのステップでムダを削減していく。
1.排除
やめても成果に影響しないならやめる
2.結合
分けていた業務を1回で済ませる
3.変更
配置や順番を変えて、行動のムダを減らす
4.単純化
作業工程を減らして、簡単にする
4つのステップの中で最も効果が大きいのは、1つ目の「排除」だ。ムダなことを頑張ることほど、意味のないことはないので、ムダと判断した作業は思い切ってやめることが大切。
また、短時間で結果を出す鉄則は「FOCUS&DEEP」。これはやることを絞り、やるべきことを具体的に決めることを指す。本書ではこれを期限内に結果を出すための絶対セオリーだとしている。「何ができるか」ではなく、「何に絞るか」を常に考える習慣をつけること。短時間で結果を出す人は、努力の量ではなく、「何を捨てたらいいのか」を知っている人なのだ。
本書の時短テクニックを実践すれば「時間に対する主導権」を持つことができるはず。常にせわしなく、やるべきことに十分な時間をかけられずに悩んでいる人は参考になるはずだ。(T・N/新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。