自分自身や仕事、職場、人間関係など、現状に違和感を抱えているときに、どうしたら変えることができるのか。
それには、まず自分自身の意識や仕事への意味づけを変えることからはじまる。次に、周りの人との対話のとらえ方を変える。コミュニケーションスキルをつけたら、チームの関係性、思考、行動を変える。
これらを踏まえて生まれた成果が、組織に影響を与えていく。
そうつづられているのが『だから僕たちは、組織を変えていける ワークブック』(斉藤徹著、クロスメディア・パブリッシング刊)だ。本書は10万部突破のベストセラー『だから僕たちは、組織を変えていける』のメソッドを凝縮したワークブック版で、28のワークを通して、自分、そして組織の変革に取り組んでいく手助けをしてくれる。
環境を変えるためには、まず自分の強みを見つけよう
「『強み』を掲げて生きよう」というワークでは、こんなことが述べられている。
チームを変え、環境を変え、組織を変えるには、まず出発地点として自分を変えることが必要だろう。それには、仕事において、「自分の強み」を知り、活かすことができているかどうかを把握する必要がある。
自分の強みを活かすためには、適度な課題を考え、継続的に実行することが大切だ。たとえば、自分の強みが「創造性」なら、理想の商品やサービスの企画に挑戦し、上司にプレゼンテーションしてみる。強みが「勇敢さ」なら、皆が尻込みするようなテーマを設定し、果敢にチャレンジしてみる。
このように、ストレスにならない適度な挑戦をしていくことで、強みが育まれ、仕事にも活かせるようになる。
そして、自分自身の強みを育成するためのワークが用意されている。「強み」とだけ聞くと抽象的で思いつかないかもしれないが、本書では24の「強み」が用意されており、その中から選べばいいようになっているため、そこから探せばいいのだ。
成功する人になるためには「与える人」になろう
もう一つ、「『与える』ことを楽しもう」というワークを紹介しよう。
成功する人の特徴の一つが、「主体的なギバー(与える人)」だ。
主体的とは、自分にとって意義を感じることを自ら選び、お客さんや同僚の幸せのために高い成果を目指すこと。一方、成功から縁遠いのが「自己犠牲のギバー」で、相手が「テイカー(受け取る人)」だった場合、与え続けてしまう自己犠牲のギバーは精神的に消耗し、テイカーよりも低い成果にとどまる。
「主体的なギバー」になるには、自分の半径5メートル以内にいる人への「小さなギブ」から始めるといいだろう。たとえ見返りを得られなくても、支えたいと思える人を探してみるのだ。ただし、「自己犠牲のギバー」にはならないことが重要。自分自身がストレスを感じることなく、この人にはギブしたいと思える人に、自分ができるギブを実践しよう。
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組織を変えるために何が必要なのか。それには、まずは自分を変えること。それができたら次のステップへ進む。一つずつの変化を実感しながら取り組むことが大切だ。本書を活用し、現状を変えてみてはどうだろう。(T・N/新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。