部下や後輩との距離感に悩む管理職やリーダーは多い。遠すぎると彼らの状況を把握できないし、近すぎて友達のようになるのもそれはそれで弊害がある。どうすれば部下との距離を適度に縮め、良いコミュニケーションをとり、チームパフォーマンスを上げることができるのか。
「部下として」の前に「人として」
『最強のチームリーダーがやっている 部下との距離のとり方』(津田典子著、フォレスト出版刊)では、人材育成コンサルタント、元ANA客室乗務員インストラクターの津田典子氏が、 土台となる「マインド」に加え、実践に必要な「観察力」「想像力」「表現力」という3つの力からなる快適距離感メソッドを利用して、部下との距離を縮める方法、心地よい場をつくる方法を紹介する。
部下とコミュニケーションをとる際、「パワハラに思われたくない」「辞められたら困る」と一歩引いた接し方をしてしまうこともあるかもしれない。けれど、このような接し方は、気持ちが伝わるどころか、かえってマイナスに作用してしまう可能性がある。
なので、まず「部下として」という以外の目線で、人として興味関心を持つことが重要となる。一人の人間として、物事に対する考え方、性格、今熱中していること、悩んでいること、家族、将来のことなど、仕事以外にどんなことを考えて日々過ごしているかまで関心を広げること。
そして、興味があることを部下に伝えることも必要だ。部下がいい仕事をして、それを褒めるだけではもったいない。褒めるタイミングは部下との距離を縮める絶好のチャンスだからだ。会話の中で「興味あるなー」のひと言を投げかけ、あなたに興味がありますということをダイレクトに伝える。そして、興味、関心を示して話を聞く。そうすることで、部下の気持ちをとらえ、個人的なことを開示してくれる気持ちにさせることができる。常に部下に興味関心を持つというマインドを持っていることが大切なのだ。
チームの心理的距離感が近いと、リーダーがあれこれ指示をだすことなく、チームパフォーマンスを最大化させることができるという。本書で紹介している部下との快適な距離感を保つ快適距離感メソッドを実践してみてはどうだろう。部下とのコミュニケーション、チームの成果も良好になるはずだ。(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。