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日テレ内定取消の笹崎さん、その腹黒さこそ清廉性?ホステスこそ優秀な女子アナ向き?

文=編集部
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日テレ内定取消の笹崎さん、その腹黒さこそ清廉性?ホステスこそ優秀な女子アナ向き?の画像1日本テレビタワー(「Wikipedia」より/Kure)
 日本テレビが東京・銀座クラブでのホステス経験を理由として女子アナウンサー内定者の内定を取り消した事件が、ついに裁判に発展する事態となり、鎮静化の気配がみえていない。

 内定を取り消されたのは東洋英和女学院大学4年生の笹崎里菜さん。笹崎さんは2015年4月に同社へ入社する「採用内定」を得てすでに研修を重ねていた今年3月、銀座クラブでのアルバイト歴を人事担当者に明かし、「そういうものは大丈夫なのでしょうか」と相談。担当者は1度は「大丈夫だとわかったので、人事としてもあなたを守ります」と回答したものの、その後、「週刊現代」(講談社/11月22日号)によれば同社は次のように笹崎さんに対し内定取り消しを伝えたという。

「残念だが笹崎を採用することは日テレとしてはできない。日テレとして傷がついたアナウンサーを使える番組はないという判断となった」
「内定辞退という方法もある。取り消しよりは騒がれずにすむ」
「(昨年9月の同社主催セミナーで提出した『自己紹介シート』にクラブでのアルバイト歴を記載しなかったことについて、内定時に取り交わした)誓約書の項目4『貴社への申告に虚偽の内容があった場合』に該当する」

 さらに5月2日付で同社人事局長が笹崎さんへ送った次の書簡内容が訴訟資料から明らかとなり、「職業差別ではないか」などの批判が同社に集まっている。

「アナウンサーには、極めて高度の清廉性が求められます。他方で、銀座のクラブでホステスとして就労していた貴殿の経歴は、アナウンサーに求められる清廉性に相応しくないものであり、仮にこの事実が公になれば、アナウンサーとしての業務付与や配置に著しい支障が生ずることは明らかです」

 すでに笹崎さんは10月、同社の行為を不服として、自身が来年同社に入社する権利があることを確認する訴訟を提起。11月14日には第1回口頭弁論が開かれたが、日本テレビの対応へ厳しい見方が多勢の中、特に女性の間では賛否が分かれているようだ。

「職業差別に当たる内容を平気で人事局長が書面に記すという事実に、空いた口が塞がらない。このような社会と感覚がズレた人たちがテレビをつくっているのだとしたら、視聴率低迷や『若者のテレビ離れ』は当然の現象」(20代女性)

「もちろん同社の対応は許されるものではないと思うが、女子アナという職業は過去や私生活が芸能メディアのネタにされるのが現実で、女子アナを目指すのであれば当然覚悟していたはず。実際に報道されれば同社も騒動に巻き込まれざるを得ず、彼女を採用した人事部も社内で批判の的となる。その“火種”を自身の判断で人事部に伝えたということは、それによって生じる結果にも責任を持つべき。『入社後に迷惑を掛けるかもしれないが入社はさせてください』とわがままを言っているようにも受け取られ、彼女の行動には少し違和感を感じる」(30代女性)

一流ホステスのスキルは女子アナに有効?

 このほかにも世間の反応としては、大企業を相手に訴訟に踏み切った笹崎さんの勇気と行動を評価する声も多い。『幸せな離婚 自由に生きるって気持ちいい!』(生活文化出版)の著者で「週刊新潮」(新潮社)などに連載を持つライター吉田潮氏も、次のように評価する。

「長いモノに巻かれない姿勢と勇気には拍手を送りたい。さらには、この騒動を機に虎視眈々とテレビ業界に就職したいという『腹黒さ』があるのならば、なおのこと応援したくなる。今や差別化&特化の時代で、何千人もの才色兼備な女性たちの中で勝ち残るには、それくらい肝が据わってるほうがむしろ『清廉性』を感じるではないか。大手テレビ局から内定をもらったということは、それなりの知恵と実力があるのだから、もっと腹黒く立ち回って、勝利をつかみ取ってほしい。あくまで『日本テレビアナウンサー』にこだわるのであれば、その『心の中の優先順位』の理由を聞いてみたい。『同社じゃなければダメなのですか?』『TOKYO MXじゃダメなのですか?』と。理不尽な内定取り消しに対する憤りによる行動であれば、入社後の茨の道を覚悟している図太さをひそかに見守りたい」

 さらに吉田氏は、日本テレビの対応について「銀座のホステスに思いっきりケンカを売った」と批判する。

「もし『清廉性』の裏に『処女性』のような意味合いが隠されているとしたら、同社上層部の『精神年齢の低さ』を疑う。こうなったら、同社も内定取り消しを取り消して、彼女を雇用してみては? マイナススタートかつ話題性。テレビ局はこういうの好きでしょ。 今、女子アナは一般的には容姿端麗&育ちの良さのほか、『自分の意見を言わず、空気を読める』『大物扱いが上手』『陰で支えてちゃちゃっと仕切る』といったバラエティ番組でのスキルを要求されることが多い。芸能人ではないのに、出すぎても『出しゃばり』と批判され、うまく仕切れなければ『無能』と批判される。考えてみると、この3つのスキルは、銀座の一流クラブのホステスが得意とするところだ。彼女たちのスキルは極めてアナウンサー職に有効である。威張り散らす太客(論客)やスケベな客(大物司会者)を適当にあしらい、気分を害さないよう細心の注意を払い、政治・経済・世界情勢からシモネタまで、それなりの知識と返し技を持ち、店(局)の品格を保つ。と考えると、『実は同社には審美眼があった』ともいえる」

 異例づくしの今回の事件、今後どのような決着をみるのか、しばらくは世間の注目を集めそうだ。
(文=編集部)

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