大阪市職員語る「橋下市長は手柄横取りで、ミスは職員のせい」
(「橋下徹公式HP」より)
圧倒的な民意を背に、大阪市役所に乗り込んできた橋下徹市長。その人気は、大阪府知事時代から今に至るまで、衰えることを知らない。ところが市民からの人気とは裏腹に、市役所職員の間ではすこぶる評判がよろしくないもようだ。
市役所内を我がモノ顔で、好き勝手に振る舞う橋下市長の権勢ぶりに、職員のほぼ全員がNOを突きつけているというのだ。
大手メディアでは伝えられない、そんな大阪市役所の現状をレポートする。
入れ墨を入れていない職員が、「入れている」と回答?
すでに各種報道で伝えられている、同市役所職員への「入れ墨調査」。これは、同市児童福祉施設に勤務する男性職員が、施設入所児童に自身の入れ墨を見せ、恫喝したという問題が表面化したのを機に行われたものだ。
この調査は大阪市全職員約3万3500人(教育委員会を除く)を対象に実施。結果、環境局の73人を筆頭に、110人の職員が入れ墨をしていることが判明した。
さて、この「入れ墨調査」では、プライバシーを理由に回答を拒否した15人の職員に注目が集まっている。市長は「プライバシーを理由に調査拒否して、のうのうとできる職場があるのなら、公務員は世間をなめすぎている」と彼らを批判、懲戒処分の可能性を匂わせた。
しかし、この「入れ墨調査」は、職員に配られた調査用紙に記入するのみ。なので上司、もしくは医師などの第三者が、実際に調査対象となる職員の身体を目視することもない。あくまでも職員の自己申告によるものである。
そのため匿名を条件に話を聞かせてくれた現役職員・A氏によると、「入れ墨を入れているのに『入れていない』と虚偽の回答したケースももちろん考えられるが、それ以上に深刻なのは、入れ墨を入れていないのに、調査では『入れている』と回答した職員もいる可能性がある」という。なぜそのようなことが起こり得るのだろうか?
「就任以来、橋下市長の職員に対する横暴、こうした調査のやり方への不満に尽きる」(A氏)
また、A氏は「(市長が)公務員の懲戒処分を自己申告のみで行う」ことのほうが、よほど問題だとし、「懲戒処分を行うのならば、それ相当の手続きと公正で客観的な調査が必要であり、そうした手続きと調査が何ら行われていない」と憤る。
職員を裸にして調べるしかない
もし入れ墨を入れている職員が、今回の調査で「入れていない」と虚偽申告、これによって懲戒処分を免れたならば問題であろう。同じように「入れ墨を入れている」と自称した職員が、懲戒処分を受けた場合ももちろん問題である。