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株価が32年ぶりの安値 全盛期の3分の1に……

やっぱりだだ下がり! ソニー株価の変遷

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ちょっと前までこんなのも作ってたんだぜ!(「AIBO」HP!より)

 東京株式市場はソニーの"カズ"こと平井一夫社長兼CEO(最高経営責任者、51)に、早くも"退場勧告"を突きつけた。5月11日、ソニーの株価は31年9カ月ぶりの安値を記録した。前日に発表の今期(2013年3月期連結決算)の純利益の見通しが、市場コンセンサスの半分以下にとどまったことで売りが先行した。

 ソニー株式は、午後13時49分に前日比8.5%安の1110円まで下げた。ブルームバーグのデータだと、この株価は株式分割などを考慮したベースで1980年8月12日の1064円以来の低水準となる。終値は同78円(6.4%)安の1135円。日経新聞は「5月11日の終値は80年9月の安値、1145円を下回った」と書いた。売買代金は国内に上場する銘柄の中で2番目に多い315億円だった。それだけ売り物が出たということだ。

 同社株は、00年3月1日に3万3900円(株式分割ベースに調整後1万6850円)の超高値をつけている。リーマン・ショック後の高値は、10年3月23日の3645円だ。00年の水準は望むべくもないが、2年前の高値と比べても株価は3分の1の水準だ。

 そんなソニーは10日、今期の連結当期純利益が300億円の黒字になると発表した。液晶テレビ事業の赤字を圧縮するとともに、東日本大震災やタイ洪水の影響がなくなることでデジタルカメラやパソコンの回復を見込む。不振のエレクトロニクス事業の黒字化をテコに、5年ぶりの黒字転換を目指す。

 しかし、予想純利益300億円は、ロイター調べによる主要アナリストの事前予想の平均である711億円(の黒字)の42%で、ブルームバーグ調べによる614億円でも半分以下の額だ。結局本格的な収益の回復を、マーケットは信用できないでいる。だから、売り物が、さみだれ式に続くのだ。野村證券は11日付で、ソニーの目標株価を1570円から1380円に引き下げた。それでも時価より20%以上高い。

 同社は前期(11年3月期)、最終損益が過去最悪の4566億円の赤字となった。売上高も前年同期比9.6%減の6兆4932億円。本業のもうけを示す営業利益は、672億円の赤字に沈んだ。今期は売上高が前期比14%増の7兆4000億円、営業利益は1800億円、当期純利益は300億円の黒字を見込んでいる。

「エレクトロニクス、最終損益、現金収支の3つの黒字化を必達目標にする」

 決算発表の席上、加藤優CFO(最高財務責任者)はこう言い切った。必達目標とは、必ず達成しなければならない、進退を賭した目標のことだ。公約した3つの黒字の1つでも達成できなかったら、社長のカズをはじめ取締役全員が辞任するという意味にも取れる。だがソニーの経営陣にそこまでの緊迫感はないと、投資家に見切られてしまっている。