「おだてるとスパイクをくれる」韓国人サッカー選手の海外での悪評
ロンドン五輪サッカー男子の3位決定戦で日本を沈めた韓国のエース、パク・チュヨンが、イングランドのプレミアリーグ、アーセナルからスペインのリーガエスパニョーラ、セルタ・デ・ビーゴに移籍している。
欧州制覇を狙うアーセナルから、2部から昇格したばかりのセルタへ鞍替えせざるを得なかったことは、“左遷”とも言える。だが、欧州フットボール界では出場機会を求め、こうした形で新天地を求めるケースは決して珍しくない。たとえ強豪クラブに在籍していても、ベンチでくすぶっているだけでは試合勘は衰え、選手としての価値も暴落してしまうのである。
契約は、1年間の期限付き移籍。いわゆる“レンタル移籍”と言われるこの形は、いまだ終身雇用の風習が残る日本では聞こえが悪いかもしれない。ただ、これはプロフットボールにおいては正しいビジネスモデル。韓国フットボールを担うと言われる男は、試合に出ることで力を身につけ、“本社に戻る”しかない。そうした中で、競争力は上がり、クラブも精強さを増していくのだ。
ただ、格付けでは劣るクラブに来たとは言え、パク・チュヨンが試合に出られる保証はなにひとつない。
「イングランドに留まっていたほうが良かったのではないか? スペインでは過去、東アジアの選手が一人も成功していない。韓国人にボールが蹴れるのか、という疑心暗鬼の目を向けられるだろうね。言葉もしゃべれず、オフのキャンプにも参加していない選手がフィットできる可能性は、むしろ低い」
地元記者の意見はこのように辛辣だ。
リーガエスパニョーラにおいては、日本人も過去に仰々しく移籍をしながら失敗に終わっているので風当たりは強いが、韓国人選手に対する印象は比較にならないほど悪い。2002年日韓W杯、スペインは準々決勝で韓国に敗れているが、正当な得点をノーゴールと判定されるなど不利な判定が目立ち、「審判が韓国人に買収されていた」と憶測が流れ、人々の心情は好意的ではない。
また、03年にリーガエスパニョーラのレアル・ソシエダに入団した韓国人スター選手、イ・チョンスは「クラブ史上最低の契約選手の一人」だ。スター気取りで自分の要求だけを貫き通そうとし、最後は厄介払いされている。高額な移籍金はスポンサーが支払ったとも言われるが、「札束にものを言わせる」という振る舞いも地元ファンの不興を買っている。期限付き移籍したヌマンシアでは、「おだてるとスパイクをくれる選手」とまで蔑まれていた。