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ケータイの“ダイヤモンドバンド”、高まる割り当て観測、早くもキャリア間の競争激化?

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NTTドコモの説明会より。複数の周波数帯域を組み合わせるキャリアアグリゲーションで、下り最大150Mbpsを超える通信速度を実現できるようになる
 LTEより高速な通信速度を実現する「LTE-Advanced」の導入に向け、国内キャリア各社は最近、実証実験を公開するなどしてアピールを進めている。それには3.5GHz帯の周波数免許獲得に向けたアピールも、大きく影響しているようだ。

●LTEのエリア競争がひと段落、競争は次世代に

 一昨年から昨年にかけて大きな盛り上がりを見せたのが、LTEのエリア・通信速度に関する、携帯電話キャリア各社の争いだ。国内においてLTEは、NTTドコモが2010年より「Xi」という名称で商用サービスを開始している。だが、12年にau(KDDI)とソフトバンクモバイルがLTEによる高速通信サービスの提供を開始したことから、一昨年より急速に競争が激化。各社がいかに他社より通信速度が速く、またつながりやすいかを懸命に競い合う状況が続いていた。

 だがそうした競争の影響もあってか、キャリア各社のLTE対応エリアは急速な広がりを見せている。実際KDDIは去る3月30日、auの800MHz帯によるLTEの実人口カバー率が99%に達したと発表。多くの地域では、どのキャリアを選んでも大きな不便を抱くことなく高速通信が利用できる状況が整ってきたといえよう。

 LTEのエリア整備に関する競争がひと段落した今年に入り、キャリア各社の関心が移っているのが、LTEの次の規格となるLTE-Advancedである。これは、現在のLTEをベースとしながら、さまざまな技術を用いることで一層の高速化を実現するもの。最大で下り通信速度が3Gbpsを実現するとされている。

 LTE-Advancedはすでに韓国で導入されており、昨年より商用サービスを開始している。だが国内においては、各キャリアともLTEで下り最大150Mbpsの速度を実現できる帯域幅を持つことから、導入を急いでいるわけではないようだ。実際、技術標準化の段階からLTE-Advancedの研究開発に力を入れているNTTドコモは、技術的に準備が整う15年の商用サービス開始を予定している。

●一層の高速化を実現するLTE-Advancedの技術とは?

 LTE-Advancedの要となる技術の1つは、「キャリアアグリケーション」。これは、複数の異なる周波数帯を束ね合わせて帯域幅を広げる技術だ。通信は道路と同じように、利用できる周波数帯域の幅が広ければ広いほど、通信速度を速くすることができる。だが電波は国の限られた資産である上、携帯電話以外でも利用されるものであることから、キャリアが確保できる周波数帯域の幅には限界がある。そこで複数の周波数帯を組み合わせて帯域幅を広げ、高速化を実現するのだ。

 さらなる高速化に欠かせないのが「MIMO」と呼ばれるアンテナ技術だ。これは、複数のアンテナを用いて同時にデータを送受信することで、実質的な帯域幅を広げるという技術。LTEでもこの技術は用いられており、現在はアンテナを2本用いた「2×2 MIMO」が主流だ。だがLTE-Advancedでは、アンテナを4本用いた「4×4 MIMO」、さらにはアンテナを8本用いた「8×8 MIMO」なども定義されていることから、これらの導入によりいっそうの高速化が可能になる。

 そしてもう1つ、LTE-Advancedの導入で注目されているのが“小セル化”に関する技術だ。小セルとは、周波数の低い帯域を用いて広範囲をカバーする基地局のカバーエリア(マクロセル)の中に設置する、小さな基地局でカバーするエリアのこと。LTE-Advancedでは、マクロセルや小セルなど異なる構成の基地局を重ね合わせてネットワークを構築する「HetNet」と呼ばれるネットワーク構成の実現が可能となっている。