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フジHD、株主総会が大荒れ予想?視聴率低迷の元凶、高齢化する経営陣へ不満噴出

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フジテレビ本社(「Wikipedia」より/Defchris)
 フジテレビニッポン放送の持ち株会社であるフジ・メディア・ホールディングス(フジHD)の株主総会は、毎年荒れることで知られている。今年は6月27日に開催される予定だが、それに向けて複数の株主が共同で、会社側に対して株主提案を行った。

 株主提案権は、株主が株主総会において議題や議案を提案することができる権利で、総株主の議決権の100分の1以上または300個以上の議決権を持っている株主しか提案権を行使できない。株を6カ月以上保有していることも条件だ。仮に来年の株主総会に株主提案をするとすれば、同社の株価は1711円(4月23日現在)だから、議決権1個(100株)は17万1100円。300個の議決権を得るには5133万円以上の資金が必要になる。要するに、会社の規模にもよるが、株主提案は一般的な個人株主にはかなりハードルが高い権利なのである。

 今回の株主提案の内容、議案は10個あるが、最大のポイントは「役員定年制の導入」だ。提案書には「取締役、社外取締役、監査役、社外監査役は、その選任にあたる定時株主総会の開催日に、満75歳未満でなければならない」とある。

 フジHDでは経営陣の高齢化が著しく進んでいる。もしこの提案が通れば、取締役16人のうち、76歳の日枝久会長を含む5人が退任しなければならず、さらに5人の監査役のうち4人が退任となる。

 昨年の株主総会では、社長だった豊田皓氏が副会長に就き、副社長だった太田英昭氏が社長に昇進した。子会社であるフジテレビでも、社長だった豊田氏は副会長となり、常務だった亀山千広氏が社長に昇格した。フジHDとフジテレビの社長交代は、経営不振の引責と受け取る向きが多かったのだが、そんな中、日枝会長だけはどちらの社でも会長職留任だった。

 日枝氏は1988年にフジテレビ社長に就任して以来、実に四半世紀もの長きにわたって経営トップの座に就いている。それゆえ、日枝氏への批判も少なくない。今回の株主提案にはそんな日枝体制を崩そうという意図があるとみられる。

 1980年代から視聴率競争で常にトップ争いをしてきたフジテレビだが、一昨年からテレビ朝日に抜かれて3位に転落。先日も長寿番組『笑っていいとも!』の後継番組である『バイキング』が視聴率2.1%を記録し(25日放送回)、同局の正午帯の視聴率として最低記録を更新し話題を呼んだ。株主から見れば、感覚の古い高齢の経営者たちが居座ることは視聴率競争の阻害要因となり、それが株主利益を損ねていると考えたとしても、なんら不思議ではない。

●株主総会まで予断許さぬ状況

 それでは、この株主提案が株主総会で可決される可能性はあるのだろうか。証券アナリストはまったく可能性がないわけではないと、次のように解説する。

「昨年の株主総会翌日に関東財務局に提出された臨時報告書を見ると、取締役と監査役を選任する議案で、賛成票と反対票の割合がわかります。ほとんどの役員は90%以上の賛成票で選任されていますが、日枝会長の賛成票は90%を割っています。日枝氏への批判票が組織的に増えれば、どうなるかわかりません。ちなみに、テレビ局で株主提案が出されるのは極めて異例の事態です」