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アンチ・アマゾン運動、世界中で続発 日本では火種くすぶるも大爆発はしない?

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通販サイト「amazon.co.jp」より
 国内インターネット通信販売の市場規模が、スーパーマーケットコンビニエンスストアなどを大きく引き離しつつある。

 IT分野の市場調査会社、MM総研によると、2012年度のネット通販市場は約14兆2000億円、13年度は国内消費全体の5.6%を占める約15兆9000億円と推定され、このまま進むと15年度には20兆円を超えると予想している。

 13年に売上高1兆円に達したネット通販の世界最大手のアマゾンがこの状況を牽引していることは明白だが、近年そのアマゾンに思わぬ逆風が吹いている。

●国内外のアンチ・アマゾン

 フランスでは、オンライン書店が値引きをした書籍を無料配送することを禁じる法案、いわゆる「反アマゾン法」が今年7月8日に施行された。同国の書店は最大5%まで販売価格の割引が認められる「ラング法」をベースとしており、アマゾンの台頭により同法律の建て増しを行ったかたちだ。これに対してアマゾンは、送料を「1ユーロセント(約1円)」に設定し、徹底抗戦の姿勢を見せた。

 アメリカでは、アマゾンの倉庫内作業に記者が潜入したルポ本が出版・配信され、微々たる遅刻でも0.5ポイント刻みの反則点が加算され、6ポイントに達すると問答無用で解雇につながるなど、徹底した人員管理からくる過酷な労働環境が表面化して同社への批判が高まっている。

 また、米市場シェア4位に君臨する大手出版社アシェットとアマゾンの契約条件更新に端を発した対立に、スリラー系小説の大家ダグラス・プレストンをはじめ、スティーヴン・キング、ドナ・タートなど有名作家約900人が連名でアマゾンに抗議文を送付した。ダグラス・プレストンは「ここ数年のアマゾンの態度は、著者のことをまるで“雑兵”として扱っているようだ」と批判的なコメントを出し、世間の注目を集めた。

 一方、日本国内では13年に日本出版社協議会が、学生向けポイント還元プログラム「Amazon Student」は再販売価格維持制度に違反していると批判した。同協議会の会員98社のうち51社が、自社の商品を同プログラムから除外するよう求めた要望書を提出したが、14年5月には改善が見られないとしてアマゾンへの出荷を期限付きで停止した。

●アマゾン反対運動は拡大するか?

 今後、このようなアマゾンへの反対運動は大きなムーブメントになるのか、またはこのような状況下でもアマゾンの快進撃は続くのか、ネット通販などの流通事情に詳しい調達・購買業務研究家の坂口孝則氏は現状を次のように分析する。