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高井尚之が読み解く“人気商品”の舞台裏

球場や競技場の「芝生」の秘密 想像を絶するプロの技術が結集 天候や目的に合わせ調整

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オフィスショウ・池田省治社長

「現象の裏にある本質を描く」をモットーに、「企業経営」「ビジネス現場とヒト」をテーマにした企画や著作も多数あるジャーナリスト・経営コンサルタントの高井尚之氏が、経営側だけでなく、商品の製作現場レベルの視点を織り交ぜて人気商品の裏側を解説する。

「スポーツターフ」という言葉を聞いたことがあるだろうか?

 快適に運動できる芝地のことで、これを整備する専門職人を「グラウンドキーパー」と呼ぶのは有名だ。

 このグラウンドキーパーを20人(うち女性3人、平均年齢32.5歳)抱え、JリーグのFC東京と東京ヴェルディの本拠地である東京・味の素スタジアム(味スタ)、大宮アルディージャの本拠地である埼玉・NACK5スタジアム(NACK)などの競技場や、練習場の整備を担うオフィスショウ社長の池田省治氏は、国内屈指の“芝管理のプロ”だ。

味の素スタジアム
NACK5スタジアム

 実は、一口にスポーツターフといっても幅広い。ピラミッド型にあてはめると、頂点にはプロ選手がプレーする「ピッチ」(ゴールラインとタッチラインに囲まれた芝地部分)があり、一番下には幼児や小学生が遊んだり運動したりする「校庭・園庭の芝生」がある。

「多くの日本人は、芝生とは、『芝』という草を植えたものだと思っています。しかし英語では、植える草をgrass、刈り込んで絨毯のように仕上げた状態をturfと呼ぶように、本来芝と芝生は別ものなのです」(池田氏)

 池田氏は、全米最大のスポーツイベントであるナショナル・フットボール・リーグ(NFL)の優勝決定戦、「スーパーボウル」試合会場のグラウンドクルーを1994年から21回務めている。今年2月1日に米アリゾナ州・グレンデールのフェニックス大学スタジアムで開催された「ペイトリオッツ対シーホークス」のスポーツターフ整備にも携わった。