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「Thinkstock」より
今年は株価だけではなく、不動産も潮目が大きく変わりそうだ。
書店に並ぶ新刊からも、その傾向が見てとれる。これまでは「買い」だった不動産市場が「売り」に転じたようなのだ。
たとえば、『大家さん引退します。』(東條さち子/ぶんか社)では、アパート3棟、一戸建て2戸の賃貸経営を行っていたマンガ家である著者が大家業を引退するという。
「なぜなら私は、今の日本ではお金を稼ぐことに関して努力に対するリターンがあまりに小さく割に合わないと感じているから」
「とくに今後は少子化に拍車がかかりアパート業界はより一層厳しくなっていくだろう」
「しばらく大家さんは続けるけどオリンピックまでには処分してしまいたいな」(同書より)
今後は売れ残っている物件の賃貸経営を行いながら、スリランカでゲストハウス投資を行うという。魑魅魍魎の不動産業界が描かれており、不動産投資ビジネスを考える向きは一読の価値ありだ。
『空き家は2018年までに手放しなさい』(沖有人/SB新書)では、2018年までは不動産を売りやすい状況が続くと予想する。
「現在の不動産市場は、2013年3月に就任した黒田東彦日銀総裁のもと、大幅な金融緩和が行われています」
「いまは不動産取引にお金がつきやすく、不動産価格を下支えするとともに、不動産が売りやすくなっているのです」
「この状況がいつまで続くかわかりませんが、黒田日銀総裁の任期は2018年4月までであり、黒田総裁の金融緩和を強く支持している安倍総理の自民党総裁としての任期も2018年9月までです」
「以上のことから、これから数年は基本的に金融緩和が続き、2%のインフレ目標のもと資産インフレが進み、2018年までは不動産を売りやすい状況が続くと考えられるのです」(同書より)
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