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「高い」ユニクロ、強烈な客の拒否反応で「深刻な事態」…ブランドへの自信過剰がアダ

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ユニクロの店舗
 カジュアル衣料品店ユニクロなどを展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長が、値上げ戦略の失敗を認めた。16年8月期第2四半期(15年9月~16年2月)の連結決算(米国会計基準)は、売上高に当たる売上収益が前年同期比7%増の1兆116億円、純利益は同55%減の470億円だった。


 国内ユニクロ事業は減収減益となった。暖冬と値上げで冬物衣料が苦戦し、値引き販売をしたため採算が悪化した。海外のユニクロ事業は台湾や香港、韓国が減益で、主力の米国では販売不振にあえいだ。売上の落ち込みを補うためバーゲンによる在庫処分を進めた結果、粗利益率が悪化。店舗閉店に伴う除去損、閉店損13億円もあって、赤字幅が拡大した。下期(16年3月~8月)は店舗の減損40億円を見込むが、赤字幅は縮小するとしている。

 大幅な減益になったことを受けて、16年8月期通期業績見通しを下方修正した。純利益は前期比45%減の600億円と従来予想を500億円下回る。2期ぶりの最終減益となる見込みだ。370円を予定していた年間配当は350円、15年8月期と同額とする。

 4月8日の決算発表の席上、柳井氏は「会社が膨張しすぎた。業績は不合格だ。コスト構造を根幹から変える」と述べた。値上げの失敗を認め、ユニクロの成長力の源泉である割安感、お買い得感を取り戻すと宣言した。

客数は2ケタ減


 ユニクロは原料の高騰や為替変動などを理由に14年に平均5%、15年に同10%、冬物商品の値上げを実施した。昨年10月の決算説明会では「16年の春夏商品も多少、値段を上げざるを得ないと思う」と3年連続の値上げを示唆していた。しかし、消費者は値上げにはっきりと拒否反応を示し、客離れが加速した。

【国内ユニクロ事業、既存店売上の対前年同月比の推移(%)】

※以下、項目:15年9月、10月、11月、12月、16年1月、2月、3月
・売上高:2.6、5.5、▲8.9、▲11.9、14.6、1.2、▲ 0.3
・客数:▲4.2、▲3.6、▲12.9、▲14.6、8.0、▲1.8、▲8.6
・客単価:7.1、9.4、4.6、3.1、6.0、3.0、9.1
(▲は前年同月比マイナス)

 上期(15年9月~16年2月)の既存店客数は6.3%減った。冬物商品を平均10%値上げした11月は12.9%減、12月は14.6%減と2ケタの目減りとなった。客足が遠のき、既存店売上高は11月が8.9%減、12月は11.9%減と大きく落ち込んだ。