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あの有力銀行幹部が謎の自殺…錯綜する「死の理由」

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十八銀行本店(「Wikipedia」より/ぱちょぴ)

 長崎市に本店を置く十八銀行の森甲成専務が11月28日、長崎市金屋町の自宅マンションから飛び降り自殺した。マンションの敷地内に倒れているのが見つかり、その後死亡が確認された。

 十八銀行はふくおかフィナンシャルグループ(FG)と2017年4月に経営統合し、上場廃止になる予定だったが、この合併に公正取引委員会が難色を示していた。ふくおかFG傘下の親和銀行と十八銀行を合わせると、あまりに長崎県内のシェアが高くなりすぎるためだ。森氏は十八銀行側の公取委との折衝の窓口だった。

 当初、8月に公取委の最終審査をパスし、ふくおかFGと最終契約を締結、12月に十八銀行の臨時株主総会を開き合併を承認する、という段取りだった。

 公取委は、十八銀行と親和銀行が合併すれば長崎県下の金融機関の寡占化が一気に進むとして難色を示していた。公取委の徹底調査で、従来70%とされていたシェアがそれ以上になるとの見方が出ていたといわれている

 11月10日、十八銀行は臨時株主総会の延期を発表。統合に伴う株式交換比率を盛り込んだ最終契約書の締結を延期した。その際、ふくおかFGは「年明けに、(統合実施か中止かの)決断をしなければならない」と表明している。

 公取委がどんな条件を出したかは不明だが、もし統合するなら、80店舗程度を他行に譲渡せよという内容だったといわれている。16年3月末の店舗数は長崎89、福岡7、その他4店舗の合計100店舗だから、十八銀行にとっては壊滅的な打撃となる。

 森氏は公取委との交渉の窓口で「心労で発作的に自殺したのではないか」(十八銀行関係者)と受け止められている。
(文=編集部)