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鈴木領一(すずりょう)のビジネスの超ヒント!

「定時」の概念なき残業地獄で退職→地方ののんびり企業転職で「人間の生活」取り戻す人多数

文=鈴木領一/ビジネス・コーチ、ビジネス・プロデューサー

「日本は長時間労働のブラック企業だらけですよ」

 ある人事労務コンサルタントはそう語る。規模の大小にかかわらず、どこの会社にも「社員が残業するのは当たり前」といった企業風土があるという。

 東京に本社がある某企業の元社員で、残業のストレスで体調を崩し、退職せざるを得なくなったA氏は、当時のことをこう振り返る。

「社員には、もはや『定時』の概念はありませんでした。終電前まで仕事をするのが当たり前の雰囲気が充満しており、上司が帰らないと帰ることができず、社員は無駄に残業し続けるのです。私は一体何をやっているのだろう、という感覚すらなくなっていきます。

 今思うと、あの上司も一体なんの仕事をしていたのか不思議です。パソコンと何時間もにらめっこして、夜11時を過ぎてようやく帰る準備をするというパターンを繰り返すだけ。それに部下が付き合わされているのです。プライベートなんてない、仕事漬けの毎日です。

 会社を辞めて実家のある田舎に戻り、比較的のんびりした会社に再就職して、ようやく当時の異常さに気付きました。仕事の時間は減ったのに、今のほうが気力は充実し、仕事の効率もはるかに上がっています」

 11月、大手広告会社の電通に厚生労働省が強制捜査を行った。昨年末に24歳の女性新入社員が過労によって自殺した問題は、連日マスコミが報道するほど社会問題となった。一流企業で行われていた違法な長時間労働の実態に、多くの人が驚いたに違いない。しかし、これも氷山の一角である。

 10月に公表された「過労死等防止対策白書」によると、過労死ラインとされる「月80時間超の残業」があった企業は23%に上るという。電通のように正確な数字を出していない企業があることを考えると、現実にはさらに多くの企業が過労死ラインを越える残業をさせている可能性がある。

 先のA氏は、残業ストレスに晒されていた大企業を辞め、地元に帰ることで自分本来の「働き方」を取り戻した。強制的に環境を変えない限り、残業が当たり前という洗脳を解くことはできない。

沖縄移住で自分本来の生き方を取り戻す

 そこで今回は、環境を積極的に変え、自分本来の生き方を取り戻すというプロジェクトを紹介しよう。「おきなわマグネット」という沖縄移住を応援する情報サイトだ。

鈴木領一/コンサルタント

鈴木領一/コンサルタント

 思考力研究所所長。行政機関や上場企業の事業アドバイスをはじめ目標達成のためのコーチングも行っている。プレジデント誌などビジネスメディアへの記事寄稿多数。また100の結果を引き寄せる1%アクション(サイゾー刊)は、氏のコーチングメソッドを初公開した書籍で、主婦から経営者まで幅広い層に支持されロングセラーとなっている。また、出版プロデュースの活動も行い、代表作には小保方晴子氏の『あの日』(講談社刊)がある。

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