小学校建設用地の取得をめぐり、政官を巻き込む一大騒動を引き起こしている学校法人「森友学園」。その渦中にいる同学園元理事長の籠池泰典氏から、政権を吹き飛ばすほどの爆弾発言が飛び出した――。
籠池氏は16日、大阪府内で野党4党の議員と面会し、安倍晋三首相から昭恵夫人を通じて100万円の寄付を受けたと語った。社民党の福島瑞穂議員は籠池氏と面会後、記者団に対し「9月5日の講演会で、安倍昭恵夫人を通して100万円という額をもらったというふうに、籠池理事長が話している」と明かした。
これを受け菅義偉官房長官は同日の記者会見で、安倍首相は「寄付していない」と述べていると語ったが、これまで野党側が求める籠池氏の参考人招致を拒否していた与党は、同氏の証人喚問を求める方針に転じた。全国紙記者はこう解説する。
「森友学園が今年4月に開校予定だった小学校の名誉校長に、昭恵夫人が就任していたことを国会で追及された際、安倍首相は『私や妻、事務所も含め、小学校の認可や国有地払い下げには一切関わっていない』『関係していたとなれば、首相も国会議員も辞める』と発言しています。よって、たとえ安倍首相が直接的に小学校の認可に関与していなかったとしても、籠池氏サイドに寄付をしていたとすれば、さすがに野党や世論の批判から逃れられず、辞任は免れないでしょう。
しかし、安倍首相がこれまで一貫して森友学園への関与を強く否定しているのは、安倍首相の事務所や首相官邸が森友との金の受け渡しや面会履歴など入念に調べて、“100%シロ”という確信を持っているからです。また、今回も籠池氏の寄付発言直後に安倍首相は否定していますが、寄付したものを寄付していないと言って、あとから『実は寄付してました』というのは、政治生命を終わらせかねない最悪のストーリーなので、当然ながら改めて調べた上で『寄付していない』と言っているのでしょうから、その言葉は信用してよいと思います」
昭恵夫人の身勝手な行動
では、やはり籠池氏が嘘をついているということだろうか。