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ファミマ社長、突然の「一身上の都合」退任の裏に複雑な事情…伊藤忠、最大の課題

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ファミリーマートの店舗(「Wikipedia」より/Tokumeigakarinoaoshima)

 ユニー・ファミリーマートホールディングスの上田準二社長が2月28日付で退任した。取締役相談役となり今年5月の株主総会後は取締役を外れる。

 後任の社長には伊藤忠商事の高柳浩二副社長を迎え入れた。高柳氏は、食料部門のプレジデントとしてユニーとファミマの経営統合を仕切ったため、適任といえる。小売業に向いているということではなく、責任を取らなければならない立場にあるという意味だ。同氏はエネルギー畑が長く、小売りに精通してはいない。岡藤正広伊藤忠社長の経営スローガン「かけふ(稼ぐ・削る・防ぐ)」を経営企画担当役員として推進したことで知られる。

 昨年、ファミマの専属食品問屋である日本アクセスの社長に、化学品出身の佐々木淳一氏が就いた。食料以外から初めて社長が出た。今回のファミマのトップ人事も、ファミマが食料の手から離れたことを意味する。

 岡藤氏は繊維と食料の合体を考えている。高柳氏はつなぎで、次のファミマ社長は伊藤忠の繊維部門から出ることになるとみられている。繊維は岡藤氏の出身母体だ。

 上田氏はファミマの業績を伸ばした中興の祖で、リーダーシップもある。「昨年の12月27日に満70歳になった。本当はこの日に退任を発表したかったが、ステークホルダーが多くて、了解をとるのに時間がかかった」と上田氏は退任の経緯を説明している。

 では、なぜ昨年9月のユニー・ファミリーマートHD発足時点で社長を引き受けたのだろうか。半年もしないうちに満70歳になることは、最初からわかっていた。つまり、昨年9月時点では、上田氏が社長になる選択肢しかなかったのだ。上田氏でなければ、岡藤氏が納得しなかったとの声もある。実際に、上田氏以外の人物が社長になることを、伊藤忠は絶対に避けたかったと推測する向きが多い。上田氏の退任の理由が「一身上の都合」となっているのは、そのためだ。

「70歳になったら辞める。昨年1年間、上田さんはずっと言い続けてきた。経営統合は力仕事である。なかなかうまく行かなくて当たり前。『もういいよ(疲れたよ)』というのが上田さんの“本音”ではないのか」(上田氏をよく知る伊藤忠の元役員)

「伊藤忠では本社でも子会社でも、70歳になって会社をうまく仕切った人はいません。70歳で現役だと、同期会にも恥ずかしくて出られない文化(カルチャー)がある。上田さんも潮時です」(別の伊藤忠の元役員)

 伊藤忠から、そうそうたるメンバーがやってきてユニー・ファミマを仕切ることになる。上田氏は“すべて任せる”という心境のようだ。

「加盟店のオーナーへのあいさつ回りはきちんとやるつもりだと言っている。完全に隠居を決め込んでいる」(前出・伊藤忠元役員)

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