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有馬賢治「日本を読み解くマーケティング・パースペクティブ」

乃木坂&欅坂、なぜAKBと人気逆転?AKBというビジネスモデルの終焉か

解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=A4studio
乃木坂&欅坂、なぜAKBと人気逆転?AKBというビジネスモデルの終焉かの画像1乃木坂46『インフルエンサー』(「Amazon HP」より)

 11月に初の東京ドーム公演が決定するなど、現在アイドル業界でノリに乗っているのが乃木坂46。またその関連グループである欅坂46も、デビューシングルから4枚連続でオリコン週間シングルチャート1位を獲得するなど、この“坂道シリーズ”は確固たる人気を得ている。

 一方、数年前までアイドルムーブメントを牽引してきたAKB48は、世代交代が進み、一時の勢いはなくなってしまった印象だ。

 なぜこれらのアイドルグループの勢いに差がついてしまったのか。立教大学経営学部教授の有馬賢治氏にマーケティングの視点から解説してもらった。

“会いに行けるアイドル”も、もはや珍しくなく

「ある意味、栄枯盛衰は彼女たちアイドルの宿命といえます。かつては松田聖子や中森明菜が絶大な人気を博し、1990年代はモーニング娘。も社会現象となりましたが、いずれも長期にわたってトップアイドルとしての全盛期の人気を持ち続けられたわけではありません。アイドルシーンとは、市場に流通している商品でいえば、“スイーツ”にたとえられると私は思っています」(有馬氏)

 かつてのナタデココやティラミスのように、その目新しさで店舗に長蛇の列をつくるほど話題となったスイーツは数多いが、その熱も気づけば冷めているもの。一部はスーパーやコンビニに並べられて定番商品化するものもあるが、ブームでいえば一瞬のきらめきだ。それがそのまま時代ごとのアイドルにも当てはまると有馬氏。

「AKB48は、かつてのアイドルのように偶像的なキャラづくりをせず、“会いに行けるアイドル”として売り出し、様々なトピックをつくることで新たなアイドル像をつくり上げました。また、株主総会の議決権(選抜総選挙)や支店的展開(SKE48、NMB48など)といったアイドルと株式会社システムを組み合わせた点もAKBの特徴です。近年のヒットアイドルはBABYMETAL(アイドル+メタル)や、ももいろクローバーZ(アイドル+芸人)など、フュージョン(融合)型が増えています。一方で、自称も含めたアイドルは地下アイドルも含めれば相当数います。アイドルという市場は、コモディティ(汎用品)化した市場に入ってきたといえるのではないでしょうか」(同)

アイドルの製品ライフサイクルは急な山

 では、乃木坂や欅坂は、AKBがつくり上げたアイドル像とはどのように違うのだろうか。

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