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自動車、EVが世界の主流に…日産、EVの命・電池事業を中国系へ突如売却が波紋

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日産・リーフ(「Wikipedia」より/CEFICEFI)

 世界的な環境規制の強化で電気自動車(EV)の本格的な普及が見込まれるなか、EVの普及を主導してきた日産自動車が異例の方針を打ち出した。EVの心臓部でもあるバッテリー事業を、中国系ファンドに売却することを決定したのだ。そこには日産会長であるカルロス・ゴーン氏流のしたたかな読みが見え隠れする。

「(バッテリー事業の売却は)日産にとってEVの競争力のさらなる強化にもつながる。日産は市場をリードするEVの開発と生産に専念することができる」(日産・西川廣人社長)

 日産が保有するバッテリー事業とバッテリー生産拠点を、中国系ファンドであるGSRキャピタルに売却することを決定した。業界では、この決定を不思議がる声が相次いでいる。

 量産型のEV専用車「リーフ」を世界で初めて市場投入した日産は、搭載するリチウムイオン電池の開発・生産体制を整えるため、NECと車載用電池の合弁会社オートモーティブエナジーサプライ(AESC)を2007年に設立した。出資比率は日産が51%、NECが49%で、AESCが製造するリチウムイオン電池がリーフなどに搭載されている。日産は9月にリーフをフルモデルチェンジする予定で、デザインを一新するほか、EV普及のネックでもある1回フル充電当たりの航続距離を伸ばして使い勝手を向上、販売を促進する方針だ。新型リーフにもAESC製のリチウムイオン電池が搭載される見通しだ。

 日産では早くからEVを環境戦略車の本命と見て開発を強化、EV専用モデルとなるリーフを10年にグローバルで市場投入。ルノーとの合計で16年度までにEVを累計150万台販売する計画だったが、実績では40万台超にとどまっている。

 EV普及のネックとなっているのが価格と航続距離だ。特に1回充電当たりの航続距離が、エアコンをオンにすると100km前後と短いことや、世界的には充電設備が整っていないことが大きい。そして、この航続距離を伸ばすためのキーとなるのが車載用電池だ。

 リーフが15年末のマイナーチェンジで航続距離を228kmから280kmに伸ばしたのも、サイズアップを抑えながらリチウムイオン電池の容量を増やしたからだ。つまりEVの販売を増やすためには、航続距離の延長が必要で、それを左右するのが車載用電池だ。

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