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鳥貴族、28年ぶり一斉値上げの「本当の理由」

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鳥貴族の店舗(「Wikipedia」より)

 焼き鳥チェーン大手、鳥貴族値上げを決めた。全品280円(税別、以下同)均一としていた価格を10月から298円に引き上げる。鳥貴族の値上げは、1989年に250円から280円に引き上げて以来、実に28年ぶり。NHKをはじめ民放各局も、この値上げの話題を取り上げるなど、まるで“事件”のような扱いだった。

 単品メニューのほか、2時間制の飲み放題・食べ放題の「28とりパーティー」も2800円から2980円に値上げする。

 昨年10月からすべてのメニューを国産食材に切り替え、品質の向上に取り組んできたが、ねぎなど国産野菜の高騰が会社側の想定を超えた。

 居酒屋業界は、ファミリーレストランなどの「ちょい飲み」や自宅での「家飲み」の普及を受けて低迷が続いている。業態による明暗がはっきりしてきた。手頃な価格でなんでも食べられる総合居酒屋が大苦戦している一方、焼き鳥や串カツ、浜焼きといった特徴を持つ居酒屋は比較的好調だ。

 低価格の鳥貴族は、デフレの“勝ち組”といわれた。鳥貴族は大倉忠司氏が1985年に東大阪市の近鉄線俊徳道駅前に1号店を開いたのが始まりで、当時は全品250円均一だった。89年、消費税3%が導入された際に、全品280円均一に値上げした。その後、消費税が5%、8%と引き上げられても、全品280円均一を守ってきた。均一価格を採用する居酒屋のなかでも、鳥貴族の280円は、大手では業界でもっとも安いといわれてきた。

 それにしても、28年間値上げしなかった鳥貴族が、なぜ値上げに踏み切ったのか。

 8月28日にリリースした「価格改定に関するお知らせ」によると、「内部努力ではもはやコスト上昇分を吸収しつつ現行価格を続けることは難しいと判断した」と説明している。人手確保のためにアルバイトの時給引き上げを迫られているほか、野菜などの価格が高騰したことが値上げの理由だという。

 しかし、外食業界の関係者は「改正酒税法」が値上げの引き金になったとの見方で一致している。改正酒税法は街の酒小売店を守るために、ビールなどの安売りを規制する。酒類販売業免許を持つスーパーマーケットなどの小売店、業務用酒販店、卸業者などが取り締まりの対象だ。

 スーパーなどでは改正後、すぐにビールを値上げした。居酒屋などの飲食店は、卸業者から仕入れるビールの値段が高くなった。たとえば、中華食堂・日高屋を展開するハイデイ日高は、9月から生ビールの価格を310円から330円に引き上げた。鳥貴族がビールの価格だけ引き上げるかどうかに関心が集まった。
 

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