二流の人の話し方』
著:川北義則/アスコム
この春から新しく部署に入ってきた新入社員や後輩に、嫌われない先輩社員になりたいと思いませんか?
その秘けつの一つは、「この人についていきたい」と思わせる話し方にあります。そのポイントを、ベストセラー作家川北義則さんの最新刊『一流の人の話し方 二流の人の話し方』(アスコム/刊)からいくつか取り上げてみましょう。
■飲み会では「話八分目」で名残を残す
飲み会で、お酒と盛り上がったその場の勢いに任せて、思いっきり話をするのが好き、という方、要注意です!
たくさんの人から慕われるような一流の人は、プライベートな飲み会でも、あまり長居はしないそうです。酒の席での箍(たが)が外れた会話を極力避けるため、話八分目程度で席を立つと言います。
美味しいお酒も飲み過ぎると頭痛や二日酔いを招くように、酔っ払った時の失言や大言壮語は時に誰かを傷つけてしまうことがあります。ですから、そんな空気になる前に身を引いてしまうのです。相手に良い印象を与え、少し名残がある程度で切り上げた方が、次に会うときの楽しみは増すものです。
■マイ・ストーリーは語らない
どんな話をしていても、すぐに自分の話に持ち込み、結局その人の独演会になってしまう人がいます。こうした自分語りは、誰からも嫌われる要因の一つ。
もちろん、自分の話を語ることを求められたときは語るべきですが、求められてもいないのに、いきなり「僕は○○大学を出ていまして」などと急に言い出すのはNG。会話は相手とのキャッチボールで成り立つもの。相手の要望に合わせる会話を行うこと、それが人から慕われる一流の人の話し方です。世代に関係なく、これができない人間は、いつしか会話してくれる相手すらいなくなってしまいます。
■デリカシーのない言葉に気をつけろ
ほんのひと言が「軽率」だったため、人間関係が台無しになってしまうことがよくあります。特に深刻な悩みを相談されたときは、言葉を選ばないと取り返しのつかないことになるので要注意です。相談してきた相手のことを考えずに、雑な返答をしてしまうと、相手の傷口に塩を塗ってしまうことになりかねません。
誰からも信頼されるような一流の人間は失言をほとんどしません。ビジネスの現場でもそう。それは彼らがデリカシーのない一言でチャンスが逃げていってしまうことを知っているからです。相手の心境や置かれた環境などに十分配慮して、相手にとっていちばんいい言葉を選びます。
本書では誰からも慕われる一流の人の「話し方」にスポットを当てていますが、その肝は相手の話をどう聞くか、つまり「聞き方」が重要だということ。会話は2人以上で行う言葉のキャッチボールです。いかに相手のことを考えた会話ができるかが大切です。
「ついていきたい」と思わせられれば、信頼を勝ち取ることができ、相手との絆は深まります。誰からも慕われる先輩になりたい方、一流と言われる人の会話術を真似してみてはいかがでしょうか。
(文=新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。
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