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大崎孝徳「なにが正しいのやら?」

セブン、なぜローソンとファミマを圧倒?必ず鈴木会長が試食するワケ 「いい加減」排除

文=大崎孝徳/名城大学経営学部教授

 また、これは高付加価値PBに限定した話ではありませんが、食品の新製品開発において、最後は鈴木会長の試食で決定するというシーンをテレビなどで見るたびに、「嘘くさい! 顧客志向はどこにいった?」と不満を持っていたのですが、以下のようなコメントを拝見し、恥ずかしくなった次第です。

「私の味覚が優れているから合否を決めるために試食をやっているのではない。トップ自らが試食を繰り返しやっているということで、商品の品質の向上を重視しているという姿勢が示され、絶対にいいかげんなことは許されないという緊張感がそこに生まれてくる。これが大事なことです」

「リーダーとしての私の仕事は、幹部や社員の仕事を、どうマンネリ化させないかということについて、真剣に取り組んでいくこと」

 コンビニにおけるドーナツ販売で、セブンは先陣を切ったものの、他社に追随され、現在は同質化した競争が展開されています。しかしながら、上記の通り、先行することを恐れないリーダー企業であるセブンなら、セブンゴールドでのドーナツ展開など、必ずや新機軸を打ち出してくるでしょう。
(文=大崎孝徳/名城大学経営学部教授)

大﨑孝徳/香川大学大学院地域マネジメント研究科(ビジネススクール)教授

大﨑孝徳/香川大学大学院地域マネジメント研究科(ビジネススクール)教授

香川大学大学院地域マネジメント研究科(ビジネススクール)教授。1968年、大阪市生まれ。民間企業等勤務後、長崎総合科学大学・助教授、名城大学・教授、神奈川大学・教授、ワシントン大学・客員研究員、デラサール大学・特任教授などを経て現職。九州大学大学院経済学府博士後期課程修了、博士(経済学)。著書に、『プレミアムの法則』『「高く売る」戦略』(以上、同文舘出版)、『ITマーケティング戦略』『日本の携帯電話端末と国際市場』(以上、創成社)、『「高く売る」ためのマーケティングの教科書』『すごい差別化戦略』(以上、日本実業出版社)などがある。

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