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有馬賢治「日本を読み解くマーケティング・パースペクティブ」

運転免許証、問われる必要性…自動運転が進展する未来

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「近現代の日本の歴史を振り返ってみると、自動車は大正時代に生まれた『円タク』(1円タクシー)などのような公共交通機関としての利用に始まり、1970年代には庶民の間でも自家用車が普及し始めました。これを一般的は“モータリゼーション”と呼ぶのですが、もし運転の自動化により無人タクシーが拡がるならば、人件費が少なくなる分、今よりも安く手軽にタクシーが利用できるようになる可能性があります。すると、再び自動車の役割が公共交通機関へと移行する新たなモータリゼーションが起こることも想定できますね」(同)

変わりゆく業界で、変わらない“人やモノが移動する”というニーズ

 もちろん、それが起こるとしてもかなり先の話だが、これにより国内の自動車メーカーは製造した製品が今までのように売れなくなることは十分考えられる。

「さらに、EVの製造はエンジンなどの複雑な部品が必要ないため、他業界の企業が新たに参入しやすいとも考えられています。とはいえ、自動車製造事業を何十年と続けてきた既存メーカーのノウハウには一日の長があります。より安全で、より快適な移動手段を提供できる企業や業界が生き残ってゆくのではないでしょうか。

 また、自動運転車が普及したとしても、“人やモノが移動する”というニーズ自体はずっと残っていきます。それに応えるために、各自動車メーカーが直営で無人タクシー会社を運営したり、あるいは高齢社会に対応した無人物販車を運営したりするといったサービスを展開して、新たな事業を生み出すことで市場の要望に応える可能性は十分あると思います」(同)

 将来的には根本からの変化が求められるであろう自動車業界。メーカーは今まで培ったノウハウを生かして、今後も“人やモノの移動”を支え続けられるだろうか。
(解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=武松佑季)

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