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沖有人「不動産の“常識”を疑え」

若いうちに家を買うべき3つの理由…賃貸より生涯で3600万円も得!住宅ローンで逆に儲かる

文=沖有人/スタイルアクト(株)代表取締役、不動産コンサルタント
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「gettyimages」より

 最近、東京では家賃は上がっている。理由は、空室率が低くてすぐ埋まるからだ。更新の際も、家賃の値上げ交渉の書面が届くのが通常になりつつある。家賃の値上げは当分続きそうで、それに対して身を守ることが必要になってくるが、その解決策として、家を買うことが最良となる。その理由は3つある。

家賃は無限に払い続けなければならない

「30歳で住宅ローンを借りて持ち家を持った場合」と「同じ年齢から賃貸に住み続けた場合」で、ともに90歳まで生きたとして、持ち家は35年の返済で終わるが、賃貸は60年払い続けることになる。

 同じ70平米の物件で、賃貸の家賃はここでは月15万円とした。持ち家の「住宅ローン+管理費+修繕積立金」とほぼ同額である。60年間で賃貸と持ち家の支払い総額はそれぞれ、

・賃貸/180万円×60年=1億800万円

・持ち家/180万円×35年+36万円×25年=7200万円

となる。

 差額は3600万円。これは、持ち家を購入した場合の支払い総額の50%に相当する。つまり、同一の物件を賃貸と持ち家で比較すると、賃貸の場合は持ち家の5割増しの費用がかかることになるのだ。しかも、この差額は長生きすればするほど大きくなる。

 これを見れば、持ち家と賃貸のどちらが有利か明白であろう。

住宅ローンは“マイナス金利”状態に

 それだけではない。今のマンションの利回りは約4%なので、25年払うとマンション価格と同額になる。同じ物件に住んでも、持ち家は35年の元本返済と金利が総額だが、賃貸は物件価格の35年/25年=1.4倍を35年で支払うことになる。

 それに加えて、住宅ローン控除という持ち家固有の税金軽減策がある。これは最大40万円×13年分が支給され、現在の超低金利を補って余りある水準にある。つまり、住宅ローンを借りると、金利を払うどころか、マイナス金利でお金をもらえる状態になっているのだ。

 多くの単身者は、給与額面のうち20~25%を住居費に充てている。額面の4分の1、税引き後の手取り収入に換算して3分の1が家賃に消えているのだ。こんな状態でお金が貯まるわけがない。その上、老後を迎えたら、年金では今のところには住むことすらできなくなる。

 家賃地獄から抜け出すためには、初期費用が払えないといけない。それは物件価格の約8%程度かかる。これを用意するか、親からの贈与や借り入れにするか、最悪の場合は諸費用ローンを組むことも検討してでも、購入にこぎつけたほうが勝ちなのだ。

老後の安心を買うのと同じ

 住宅ローンの場合は、30歳で借りれば再雇用定年となる65歳までの35年で完済できる。ローン完済後の費用は管理費と修繕積立金だけになり、70平米なら月3万円程度、年36万円を見積もっておけばいい。

 そして、この差は寿命が延びれば延びるほど大きくなる。世界でもトップクラスの長寿国である日本においては、賃貸に住んでいる期間をなるべく少なくすることこそが、生涯住居コストを下げるためにもっとも効果的な方法なのだ。

 どちらも年収500万円のAさんとBさんがいたとして、若いうちに家を買ったか買わないかで、数十年の長きにわたる定年後のキャッシュフローはまるで違ってくる。老後の生活設計もまったく変わってしまう。

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