楽天、出店者たちが怒りの反乱…息の根を止める“一方的な規約変更”連発で信頼関係崩壊の画像1
楽天の三木谷浩史社長(撮影=編集部)

 楽天と同社が運営する楽天市場の出店者との間で、規約をめぐる対立が深まっている。対立が表面化したきっかけは、楽天が送料無料になる購入額を一律に定めたことだが、出店者が不満を爆発させている原因は、楽天が何年にもわたって出店者に一方的な規約変更を繰り返し押し付けてきたことだ。

 楽天と出店者の間で対立が表面化したのは、昨年に入ってすぐのことだった。きっかけは公正取引委員会が1月、楽天やアマゾン、ヤフーなどのITプラットフォーマーが出店者に対して一方的な規約変更を課していないかを調べるため、「デジタル・プラットフォーマ―の取引慣行等に関する実態調査」を開始したことだ。4月に中間報告を発表したのに次いで、10月31日には「優越的な立場にあるサイトの運営側が一方的に規約を変更し手数料を引き上げる行為などは独占禁止法違反のおそれがある」との最終報告書を公表した。

 しかし、これはあくまでも表面化したきっかけにすぎない。ある出店者が「規約変更に我慢の限界を超え始めたのは2017年頃」と打ち明けるように、規約に関する不満は年来のものだ。

 一方的な規約変更は送料のほかにもあり、たとえば楽天市場に掲載する商品写真の規格が一方的に変更され、数百あるいはそれ以上の多品種を少量ずつ販売する出店者にとって、写真をすべて撮り直すなど、業務上大きな負担が生まれた。そのうえ規格を守れなければ罰金を科されることもあり、こうしたことの積み重なりに、出店者は疲弊し不満は鬱積した。楽天出店者の不満は、アマゾンやヤフーよりも格段に高い。

 そして公取委の調査が、特定企業の問題行為について違法になるかどうかを判定することを目的としているわけではないため、出店者側は「公取委はやる気があるのか」といら立つ。公取委の報告書では、楽天と出店者の意見を両論併記するばかりで、「注視していく」などと書かれてはいても、問題の核心に切り込む迫力に乏しいのだ。

公取委が報告書を公表した日に規約変更を通知

 さらに出店者側の怒りに油を注いだのは、公取委が楽天に対して上記の調査報告書を公表したその日に、楽天が出店者に対して前述の「送料無料統一ライン」に関する規約を改めると通知してきたことだ。送料が無料となる購入額を3,980円で統一するとの内容で、送料がかさみがちな重量物を扱う出店者には大きな痛手になる。

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