六代目山口組による「血の圧力」か!? 尼崎de神戸山口組若頭補佐が銃撃された背景の画像1
三代目古川組組長が襲われた、尼崎市内の犯行現場

 今から1年前の2019年11月27日夕刻。兵庫県尼崎市で一人の男性に向けマシンガンが乱射されるという、世間を震撼させる事件が起きた。

 マシンガンから放たれた凶弾に倒れたのは、神戸山口組で幹部という要職にあった古川恵一・元二代目古川組組長。犯人は元六代目山口組系組員。山口組分裂に伴う抗争事件と見られている。

 その古川元二代目組長は、神戸山口組体制下の17年に三代目古川組を禅譲したあと、自らは同組の総裁を務めながら、神戸山口組の直参として活動。その後、総裁職を離れ、事件当時は神戸山口組幹部の肩書になっていたのだ。そして、三代目古川組を継いだのが、二代目古川組で最高幹部を務めていた仲村石松組長(神戸山口組若頭補佐)だった。

 その仲村組長が、古川元二代目組長の射殺から1年ほどたった11月3日、同じく尼崎市内で発砲されたのだ。

 「現在、三代目古川組は、尼崎市内にある、もともと仲村組長が率いていた組織の事務所を本部として使用していた。だが今年1月、神戸山口組が特定抗争指定暴力団に指定され、それに伴い尼崎市内も警戒区域に入ったことで同本部の使用を禁じられるなど、抗争事件が拡大しないよう、さまざまな規制が掛けられていた。にもかかわらず、その本部付近で仲村組長と三代目古川組の幹部が襲われたのだ」(捜査関係者)

 発砲された2人の幹部は手足を撃たれて重傷だが、幸いにも命に別状はなかった。だがなぜ、使用が禁じられている事務所付近が事件現場となったのか。ある業界関係者がこのように話す。

 「確かに事務所は使用禁止を余儀なくされているため、ここのところ組員の出入りはなかった。そもそも、警戒区域では、事務所以外でも組員が3人以上集まることすら許されていない。加えて、最近の仲村組長は入退院を繰り返し、出歩くことがあまりなかった身だ。それが、ある事情あり、事務所近辺に出向いたという話だ。それは、犯人サイドが警察官を装い、仲村組長に連絡を入れ、呼び出したというもの。それを信じて現場にやってきたところを、犯人らに発砲されたのではないかという見方が出てきている」

 これには、現場が警戒区域内か否かなど関係なく、計画どおりにやれば、襲撃はやり遂げられるという、犯人の強い意志が読み取れるのではないだろうか。そうなってくると今回の犯行は、やはり六代目山口組サイドによるものということになるのだろうか。

 「断定はできませんが、事件発生直後から、六代目山口組系列のある組織の組員による犯行ではないかと噂されています。一方で、こちらも信憑性は定かではありませんが、最近は、三代目古川組は神戸山口組を離脱し、六代目山口組に復帰するのではないかという噂も流れていました。それがなかなか実現しないために、六代目サイドによる圧力が働いたのではないかという見方もあるようです」(ヤクザ事情に詳しいジャーナリスト)

 最近では、10月26日にも神戸山口組の二次団体である二代目中野組組長が何者かに襲撃されたが、神戸山口組による報復と見られる動きは起きておらず、山口組分裂抗争において同組はさらなる劣勢に立たされているといわれていた。そんな中で起きた今回の事件、神戸山口組の今後に与える影響は少なくないだろう。
(文=山口組問題特別取材班)