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上白石萌音・萌歌に“姉妹格差”が生じないワケ…広瀬アリス・すず姉妹とも違う稀有な才能

文=田口るい
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ドラマ『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』(TBS系)が好評を博している。主演は上白石姉妹の姉・萌音で、大ヒットドラマ『恋つづ』に続き、見た目も中身も“素朴でピュア”な平凡女子のヒロインを好演中。(画像は『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』TBS公式サイトより)

 上白石萌音(かみしらいし・もね、23歳)の主演ドラマ『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』(TBS系)が、視聴率2桁キープという好調ぶりをみせている。

 同ドラマは、ひょんなことからファッション誌の編集部で働くことになった平凡女子・奈未(上白石)が、ドS編集長・宝来麗子(菜々緒)にしごかれたり、御曹司のカメラマンで麗子の弟・宝来潤之介(Kis‐My‐Ft2・玉森裕太)に恋をしたりするなかで成長していく様子を描くお仕事ラブコメディ。

 上白石と佐藤健のラブシーンが話題となった2020年1月期のドラマ『恋はつづくよどこまでも』(TBS系)のスタッフが再集結した作品で、この『恋つづ』がヒットドラマとなっただけに、当初はそれ以上の作品が作れるのかという声もあったが、視聴率は1話で11.4%、2話で11.3%、3話で11.0%、4話で11.6%(すべてビデオリサーチ調べ、関東地区)と、申し分のない数字をキープしている。

『恋つづ』も『オー!マイ・ボス!』も、見た目も中身も“素朴でピュア”という役どころ

 主演の上白石は、地元・鹿児島で小学生時代からミュージカルなどに出演。2011年に行われた『第7回 「東宝シンデレラ」オーディション』に妹の萌歌(もか、20歳)と共に参加し、萌歌がグランプリ、萌音が審査員特別賞を受賞したことがきっかけで、姉妹で東宝芸能に所属している。

「萌音は『恋つづ』で、彼女の実際の地元でもある鹿児島出身の新人看護師、『オー!マイ・ボス!』でも鹿児島から上京してきた編集アシスタントを演じています。いずれの役どころも、見た目も中身も“素朴でピュア”という特徴があり、地方出身の視聴者からすれば、つい上京当時の自身に重ねて見てしまうような親近感を覚えやすい。

 萌音が演じている役柄とは真逆の、洗練された美しいヒロインとイケメン俳優とが演じるラブストーリーも悪くはないでしょうが、視聴者にとっては身近な存在ではない分、どうしても“観賞用”になりやすい。しかし、“地方出身者っぽさ”がある萌音なら、視聴者も感情移入しやすく、イケメン俳優との絡みも“目立たない存在だった主人公がイケメンに愛される”という、少女マンガにありがちな世界観のようで、気づいたらハマってしまうケースが少なくないのかもしれませんね」(芸能ライター)

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姉の上白石萌音。“地方出身者っぽさ”が残る素朴なヒロインだからこそ、視聴者は感情移入しやすいのかもしれない。(画像は上白石萌音公式Twitterより)

いい意味で“絶対に垢抜けない”という、女優として得がたい才能

 2021年下半期のNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』では、朝ドラ初出演にして、深津絵里、川栄李奈と共にトリプル主演を務める予定の上白石萌音。劇中では、るい(深津絵里)の母で、ひなた(川栄李奈)の祖母にあたる、大正から昭和の時代を生きた安子を演じるが、彼女にはかねてよりネットで「朝ドラ女優感がすごい」との声が聞かれていた。

「NHKの朝ドラは、明治、大正、昭和あたりが舞台の作品が多いこともあって、民放ドラマのヒロインに比べ、奥ゆかしさ、古風さが求められやすい。萌音はいい意味で垢抜けていない印象があるため、朝ドラヒロインのイメージにはピッタリです。

 萌音は現在23歳で芸歴10年以上あるわけですから、10代の頃から最先端の美容情報だってキャッチできたでしょう。たとえばホリプロ所属の石原さとみのように、メイクや髪形をいまふうにしてもっと垢抜けることだってできたはずです。しかし、あえてナチュラルさを重視したルックスを維持し続け、同年代のほかの女優と自身とをきっちり差別化できている。もちろん東宝芸能という老舗事務所の方針もあるのでしょうが、いずれにせよそれに対応できているのですから、それもひとつの才能といえるでしょうね(笑)」(同)

NHK大河『いだてん』では、7kg増量してみせた妹の萌歌

 ドラマ出演を重ね、女優として成長し続けている萌音だが、妹の上白石萌歌も負けてはいない。2019年のNHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』で日本人女性初の五輪金メダリスト・前畑秀子を演じた際には、アスリート体型を作り上げるために7kg増量。今夏公開予定の主演映画『子供はわかってあげない』では、行方不明の父親探しの旅に出かける女子高校生・美波を演じるにあたって、役作りのために人生で髪を一番短くするなど、与えられた役柄に対する熱意がうかがえる。

「萌音と萌歌のように、姉妹で芸能活動をしていると、どうしても人気や実力を比較されやすく、一方の活躍の場が増えるともう一方がそれにコンプレックスを感じたりするケースも珍しくありません。しかし、上白石姉妹は共に舞台経験が豊富で、さらには2人ともCDデビューを果たしており、演技力はもちろん、安定した表現力や歌唱力を持っていることでも知られています。現段階では大きな姉妹格差が生じることもなく、共に着実にキャリアを築いている印象です」(同)

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妹の萌歌も負けてはいない。NHK大河『いだてん』やフジテレビ系SPドラマ『教場II』にも出演しており、着実にキャリアを築いている。(画像は上白石萌歌公式Twitterより)

中山美穂・忍姉妹、有村藍里・架純姉妹、広瀬アリス・すず姉妹とも違う、上白石姉妹の“独自の魅力”

 姉妹が共に芸能活動をやっている……というと、古くは中山美穂の姉妹、最近でいうと有村藍里架純の姉妹のように、どうしても“姉妹格差”がついてしまうのが世の常。また、広瀬アリスすず姉妹のように、そうした格差は少ないとはいえ、顔の造形も活動の方向性もかなり違う……という例もある。ところが上白石萌音萌歌姉妹は、その“見分け方”がネットで話題になるほど顔の作りも活動の方向性も似ており、しかも姉妹共に売れている……という極めて稀有な例なのである。

 現在、姉妹で一緒に暮らしているという2人。2018年6月11日配信の「文春オンライン」の姉妹インタビューでは「妹だけど、“同志”だから」(萌音)、「どんな友だちより仲いいです(笑)」(萌歌)とお互いの存在について話していた一方、「(ライバル意識が)ないといったらウソになります。だって一番近くにいる女優さんなので」(萌音)、「刺激がありますね」(萌歌)と、共に高め合える関係でもあると明かしていた。今後も姉妹で切磋琢磨していく姿を楽しみにしたいものである。

田口るい

田口るい

音楽誌の編集部勤務を経て、フリーランスとしてエンタメ系やカルチャー系の記事を執筆。

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