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Clubhouse、オッサン3人でやったら“地獄絵図”に…room気まずく→人数減って

文=編集部
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Clubhouse、オッサン3人がやったら地獄絵図に…roomの雰囲気ぶち壊しの画像1
サイト「App Store」より

 ここ数週間で突如、爆発的なブームとなっているSNSのClubhouse(クラブハウス)。「音声配信SNS」と説明されるClubhouseは、誰でも気軽に立ち上げたり参加したりできる「room(ルーム)」内で会話を楽しむSNSで、“ただ雑談する”というものから“女医のキャリアを考える”“●●業界の将来について”“●●の町おこしプランを議論する”といったものまで、さまざまなテーマが設定されたroomが無数に立ち上がっている。

 ユーザはそれらのroomに自由に“入る”ことができ、“挙手”をしてroomのホストに承認されれば、会話に参加することが可能となる。

 ちなみに、ユーザになるにはClubhouse利用者から“招待”されることが条件となっており、最初はユーザ1人当たり2人分しか招待枠を保持していないため、一定のハードルが存在する。また、現時点ではiOS端末のみの対応となっており、android端末では使用できない。

「まだ日本語版がリリースされていないSNSが、ここまでブームになるというのは、これまで日本ではみられなかった現象でしょう。会話に参加しなくても、家事や作業をしながらroomの音声を“流しっぱ”にしてバックミュージック代わりに“ながら聴き”している人も多いようです。また、いろいろなroomを転々としながら延々と使ってしまう“Clubhouse中毒者”という言葉も早くも生まれています。

 楽しみ方としては、

・単純にさまざまなroomに入って会話を聴いたり、参加する

・タレントや著名人がやっているroomで彼らの“素の会話”を聴いたり、ときには直接コミュニケーションが取れたりもする

・友人や知人同士でroomをつくってトークする

といったスタイルがあるようです」(ネット広告会社プロデューサー)

 自らをClubhouse中毒者だと称する10代の大学生はいう。

「個人的には“一人部屋”など少人数のroomを訪問して、少人数でじっくり話すのがお勧めです。社会人や大学4年生の人などに就職活動のアドバイスをもらったり、いろんな地方の人たちの話を聞いたりできるのが、嬉しいです」

失敗例も多数報告

 ブームになっているのを知り興味本位で始めたという40代会社員はいう。

「まず誰かに招待してもらわなければならないということで、グループLINEなどで“誰か招待してー”と送りまくったところ、意外にもやっている人が多くて驚きました。試しに雑談系のroomに入ってみたところ、4~5人くらいの大学生や若い社会人が今後の進路について真面目に語っていて、勇気を出して“挙手”をして会話に参加しました。

『始めて利用しているので楽しみ方がイマイチよくわからない』と伝えたところ、みなさん本当にやさしく丁寧に説明してくれて、ちょっと感動しました。ただ、普段同世代の人たちや会社の人と話すときの癖が抜けず、矢継ぎ早にどんどんプライベートのことなど、いろいろな質問をしてしまい、気が付くと私一人が話している状況になり、そのうち皆さんがだんだんマイクをオフにして、最終的には大学生の男の子と“サシ”で会話するかたちになって気まずい思いをさせてしまったのは、申し訳なく思います」

 同様の失敗はほかにも聞かれた。

「“恋愛話をする”系のroomに入ったところ、他の人たちはみんな20代だったのですが、私が少しお酒が入っていたのと、“会話の間が空く”のが怖いこともあり、明らかに私が話す割合が多くなって、さらに発言が少し“決めつけ”というか“上から目線”になってしまって、雰囲気をぶち壊してしまいました。今の若い人たちって、会話で間が空いたりしてもあまり気にしないし、ガツガツせずにすごく静かに話すんだなあと勉強になりました」(40代女性)

「少人数のroomで全然話がかみ合わず、すぐに話すことがなくなって微妙な空気になってしまいました」(30代男性)

 さらにこんな失敗談も――。

「知人の40代の男性3人で“とりあえずroomをやってみよう”となり、始めてみたものの、“これ単に3人だけで電話しているのと変わらなくない?”と、すぐシラケてしまいました。一応、誰でも参加可能な“Open”モードにしていたので、“誰か来るんじゃない?”と期待しながら延々と待ち続け、結局2時間近く3人だけで話して、おしまいになりました。Roomへの訪問者はゼロでしたが、結構会社のこととかプライベートなことを実名入りで話していたので、もし誰かに聞かれていたら相当ヤバかったような気もします。

 まったくClubhouseを使う意味はなかったものの、ZoomやLINEだと結構音声が悪かったり、声がかぶると誰かの音声が消されがちですが、Clubhouseは音質がかなり良くて、複数の人の声がかぶっても誰かの声が消えることもなく、加えて無料で映像がないので気楽ということもあり、『友だちとのオンライン飲み会には最適だなあ』という結論に至りましたね」(40代男性)

 このほかにも、

「10人くらいの若い男女が、彼氏や彼女との性生活の悩みについて赤裸々にトークし合っていて驚いた」(30代女性)

「一般人同士がダラダラと中身のない話をしていて、何が面白いのかさっぱりわからない」(40代男性)

「意識高い系の人たちやインフルエンサー的な人たちが自己満足でやってるだけという印象で、鼻についた。ブームも今がピークで廃れていくだけでは」(30代男性)

といった声も聞かれる。

“正しい楽しみ方”とは?

 そんなClubhouseだが、すでに著名人も数多く利用しており、高橋みなみ、クロちゃん(安田大サーカス)、バカリズム、堀江貴文、メンタリストのDaigoといった人たちのroomが人気を集めているようだが――。

「結局、YouTubeや既存のSNSで影響力が強い人たちがClubhouseに流れてきて、こちらでも人気を集めているという印象。そういう意味では“代り映え”せず、新鮮味が薄いと感じる声もあるようです」(前出・ネット広告会社プロデューサー)

 Clubhouseの“正しい楽しみ方”について、ITジャーナリストの高橋暁子氏は次のように解説する。

「Clubhouseは実名制の音声SNSであり、招待に電話番号を使います。アーカイブがなく、リアルタイムでroomに参加した人のみが聞いたり話したりできるという特徴があります。コロナ禍で人と会いづらい状況でも、知人とリアルコミュニケーションできたり、新しい出会いが得られたり、著名人の話を聞いたり、直接話せる可能性もある点が受けています。

 ライブ配信アプリは多いですが、通常は発信者からの一方通行であり、視聴者側は聞き続ける以外なかった。ところがClubhouseならリスナーもスピーカーになれる自由さがあり、その場の盛り上がり次第でどんどん変化していける点も新しいです。

 当初は2名しか招待できなかったため、招待枠がメルカリなどで売られていたことがありました。購入した場合、電話番号を知らない相手に教える必要がありリスクが高い。それだけでなく、人間関係や興味関心などのソーシャルグラフでルームを広げていくほうが快適な体験が得られるので、必ず知人に招待してもらうべきでしょう。

 招待された後は、知人つながりや興味関心などで気軽にroomに入り、リスナーになってみましょう。スピーカーに呼ばれたら、遠慮せず積極的に話してみましょう。それによって体験の幅が広がり、交流も広がっていくはずです。慣れてきたら、自分の話したいテーマや気になるテーマでルームをつくり、モデレーターを務めてみましょう。話してくれそうな人に声をかけ、SNSなどで告知することで、盛り上がりにつながるでしょう。

 新しい出会いも得られますが、すでに情報ビジネスや出会い系などにも使われています。個人情報をやり取りしたり、直接会ったりするのはリスクが高くなるので、よく考えて行動していただきたいです」

 果たしてこのClubhouse旋風、どこまで広がるのだろうか。

(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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