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警視庁、いまだにフロッピーディスク利用の呆れた事情…媒体紛失で個人情報漏洩

文=編集部
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日本国内で一世を風靡した3.5インチフロッピーディスク(Getty Imagesより)

フロッピーディスク」という懐かしい言葉が、インターネット上をざわつかせた。NHK NEWS WEBは27日、記事『警視庁フロッピーディスクを紛失 区営住宅申し込み者情報記録』を公開した。記事では暴力団排除目的で、目黒区から提出された区営住宅の申込者38人分の情報が記載されたフロッピーディスク2枚を、警視庁が紛失したことを伝えた。

 情報漏洩という問題もさることながら、記録媒体としてフロッピーディスクがいまだに官庁で使われていることにインターネット上では以下のように驚きの声が広がっていた。

「フロッピーディスクをまだ使っていたか!ある意味情報化が遅れてて、もうフロッピーディスクドライブが一般に少なく内容を読まれないかも!」(原文ママ、以下同)

「フロッピーディスクを読み取れる機器がまだ現存なの?!すごくない?!」

 27日午後4時ごろ、東京エリアのTwitterでは「情報漏洩」がトレンド入りした。

目黒区「まだ使っている部署があるのかも」

 米IBM公式サイトによると、フロッピーディスクは同社が1971年に「flexible diskette」の名称で開発した。IBMのものは8インチだったが、1980年にソニーが3.5インチのディスクを開発。日本ではこの3.5インチバージョンが2000年ごろまで広く使われた。

 90年代には外部記録媒体として一世を風靡し、国内メーカーのパソコンにはほぼ常設されていたが、ハードディスクドライブやUSBメモリ、クラウドでのデータ保存方式が普及したため、多くのメーカーで生産を終了している。

 目黒区ではフロッピーディスクがまだ記録媒体して使われているのだろうか。同区情報政策課に聞いたところ、「システムがそれぞれ違うので庁舎内でのフロッピーディスク利用状況は把握していません。もしかすると、まだ使用している部署もあるかもしれません」とのことだった。

 一方、警察ではいまだに現役のようだ。新聞社元警察担当記者は語る。

「所轄警察署や各県警本部などでは予算の都合で事務系のパソコンの更新が進んでいないところは多々ありますよ。

 例えば、年度末に新聞各紙が掲載する人事異動名簿です。メディア各社が自分たちで用意したフロッピーディスクを担当者に渡し、それにデータを入れてもらうなんてことはよくあります。相手方の都合もあるので、我々の記者パソコンには外付けのUSBフロッピーディスクドライブがセットで支給されます。

 ベタ打ちのテキストデータであれば、どれほど分量が多くても2MB未満ですから、容量的には問題ありません。紛失さえしなければ、メールの送信ミスなどネット上でのトラブルが防げるということなのかもしれません。しかし、容量の問題で画像や動画などのデータは満足にやり取りできませんし、不便ですよね。

 庁舎内に保管されている昔のデータもフロッピーディスクに保管されたまま、なんて話もよく聞きます。耐用年数の問題もあり、長期保管に適しているとは思えません。政府がデジタル庁を創設し、省庁のDXを推進している中、これでいいんでしょうか」

 フロッピーディスクでもUSBメモリでも、媒体を問わず個人情報を収めた媒体を警察が紛失することがあってはならないが……。行政のDXを進めるのにあたって、まずやらなくてはいけないことのひとつに、外部記録媒体の更新があることは間違いないだろう。

BusinessJournal編集部

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