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「ナメクジ侵入」を認めた大阪王将、告発者が「不正受給疑惑」を指摘で新たな火種

文=佐藤勇馬
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大阪王将、元従業員が会見 雇用調整金の不正受給を追及の画像1
Twitter「おとはP @bunkaizyaotoha」より

 大手中華料理チェーン「大阪王将」のフランチャイズ店舗「仙台中田店」の元従業員がSNSやYouTubeで「ナメクジが厨房に大量発生していた」などと店の不衛生な状態を告発した件で、同店で4年間働いていた告発者の男性が28日に会見を開いた。

 同店をめぐっては、元従業員の「おとはP」氏が24日からTwitterやYouTubeで「調理場にナメクジ、ゴキブリなどが大量発生していた」「ナメクジが入った容器でタマゴをバンバン割って、そのタマゴを半生で提供していた」「店の敷地内で野良猫を飼って、みんな猫を抱いてからそのまま料理を作ったりしていた」「肉を常温保存していた」などと、ずさんな経営実態を告発。

 ネット上で大きな騒ぎに発展し、翌日に仙台市保健所が立ち入り調査。27日に大阪王将のホームページでその結果が発表され、「湿気の多い季節に外部からナメクジ等の侵入があった」「2019年10月から今年6月まで店舗の敷地内で野良猫を飼っていた」などといった事実を認めた。

 28日の会見では、「おとはP」氏が「(店長に)LINEでナメクジが出ている写真を送って『ナメクジいっぱいいるんですけど、大丈夫なんですか』と話をしても、『ほかのところにもいるから気をつけてね』とか『出ちゃうのはしようがない』とか言われて」と当時の実態を告白。

 野良猫についても「(猫用の)家を作ったりとか、キッチンにも入っていたりしていたんですけど。衛生検査は(猫を)別の場所に移して逃れたりしていました」と、改めて当時の衛生環境の問題を指摘した。

 大阪王将は全店舗で従業員向けの勉強会を開くなど再発防止に取り組み、保健所の指導を基に衛生管理ルールの徹底などを進めていくとしている。

 その一方、店の衛生環境とは別に「おとはP」氏が“告発”した新たな疑惑も注目を集めている。

「コロナ助成金」をめぐる新たな疑惑が浮上か

 「おとはP」氏は、26日からTwitterで「休業補助だかなんだかでコロナによってシフトに入れなくなった従業員の給料を県だか国だかが補填してくれる制度があったんやけど、それバンバン不正受給しまくってた。店長が『実質人件費無料じゃん!』って言ってた」などと告発。

 同店がコロナ禍での従業員への休業手当を国が補填する「雇用調整助成金」について、不正に受給していた疑いがあると指摘したのだ。

 「おとはP」氏は「従業員は出勤してるんやけど出勤してない事にして、その分の時間を全部補助金から支給してた」などと、詳細についても綴った。

 さらに、Twitterのユーザーネームに同店の運営会社の名前と共に「雇用調整金を不正受給してます」という文言を入れるなど、衛生問題の告発に続いて助成金にまつわる疑惑を追及する構えを見せている。

 少なくとも、衛生管理の問題については「ほぼ事実」といえる結果だっただけに、この告発についてもネット上で関心を集めているようだ。

 大阪王将が「厨房にナメクジ」「店で野良猫を飼育」などの告発をほぼ認めたことで事態は一応の収束になるかと思われたが、まだまだこの問題は尾を引きそうな気配だ。

佐藤勇馬/フリーライター

佐藤勇馬/フリーライター

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

Twitter:@rollingcradle

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