日本のフェミニズムの第一人者で「おひとりさま」の生き方を勧めるベストセラーを著すなどして結婚制度に否定的な立場をとっていた社会学者の上野千鶴子氏が、2021年に亡くなった20歳以上年上の男性とひそかに入籍していたと報じられ、ネット上で物議を醸している。
発売中の「週刊文春」(文藝春秋)が「“おひとりさまの教祖”上野千鶴子が入籍していた」と題して報じており、同誌によると、上野氏は複雑な事情を乗り越えた末に著名な歴史家の色川大吉氏とひそかに入籍していたという。色川氏は2021年9月に他界したが、上野氏が介護の末に看取ったそうだ。記事では、上野氏が月に2~3度、深夜に愛車のBMWを走らせて東京から色川氏のいる八ヶ岳エリアへ通うなど、熱烈に恋焦がれていた様子がつづられている。
上野氏といえば、累計80万部を突破した著書『おひとりさまの老後』(法研)などで“おひとりさま”の生き方を論じ、「結婚という制度がイヤ」などと公言。結婚について「自分の身体の性的使用権を、特定の唯一の異性に、生涯にわたって、排他的に譲渡する契約」「性的な自由をむざむざ、人に手渡すというのが、よく分からない」「結婚は『家族形成』以外、する動機がない」とし、2019年には朝日新聞社が運営する女性向けサイト「かがみよかがみ」の座談会企画で、「私は結婚してるフェミニストは好きじゃない」とまで発言していた。
「おひとりさまの教祖」と称されていた上野氏が、熱烈に愛した男性と「結婚」していたとなれば衝撃的だ。
これを受けて、ネット上で著名人から一般ユーザーまでツッコミが続出。Twitterでは、2ちゃんねる開設者の「ひろゆき」こと西村博之氏が「おひとりさまの生き方について本を書いて『結婚という制度がイヤ』と公言してきた上野千鶴子さんが結婚してた。嘘を書いて本にして情弱からお金を取ってたわけですね。いやはや。。。」と記し、イスラム思想研究者で麗澤大客員教授の飯山陽氏は「『みんな平等に貧しくなろう』と言いながら、自らはタワマン、別荘、BMW生活を送っていたことで有名な上野千鶴子大先生は、『みんなおひとりさまになろう』と言いながら、自らは結婚もしていたらしい」と強烈に皮肉った。
一般ユーザーからも「言行不一致すぎでは」「ダブスタにもほどがある」といった厳しい意見が相次いでいるが、その一方で「上野先生が否定していたのは家父長制としての結婚制度であって、パートナーシップとしての結婚は否定してないから矛盾は感じない」「お相手含めて素敵な生き方で、これは上野さんが否定していた結婚とは違うのでは」などと理解を示す声もある。
プライベートのこととはいえ、イメージ的に今後の「言論の説得力」にもかかわってくるので本人の説明を期待したいところだが、上野氏が今回の報道に触れることはあるだろうか。