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しかし、ガソリン販売シェア16%の昭和シェルと15%の出光が経営統合すれば、33%のJXに次ぐ規模となり、業界の集約が進む。さらに、昭和シェルと出光が経営効率化を図りコスト削減を行うこと自体が、業界の過当競争緩和・解消につながっていく可能性がある。
90年代後半からは、世界の石油メジャーもグローバルな再編を行った。国内石油業界も再編を行い、経営体質の強化を図っていく必要があることは明白だ。石油元売り会社は非常に統合効果の高い業種だ。石油製品は規格化されており、どの会社も同様の製品をつくっている。さらに、石油精製から販売までの流通過程も、各社ともほぼ同じだ。このため、経営統合を行えば、両社間で効率的に事業を再構築でき、大きなコスト削減が可能となる。
出光興産と昭和シェルの経営統合は、今後の業界にとって救世主となる可能性を秘めているのだ。
(文=鷲尾香一/ジャーナリスト)
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