9月17日に正式デビュー予定となっている、トヨタ自動車の新型「カローラ」(セダンおよびツーリング<ステーションワゴン>)の一部車両価格情報が入ってきた。まずは、以下を見てもらいたい。
【新型カローラ車両価格の一部】(2WDで税込みとされる、独自に得た情報による)
【セダン】
●ガソリン
1800cc(CVT)
G-X ZRE212-AEXNP 1,900,800円
S ZRE212-AEXEP 2,100,600円
W×B ZRE212-AEXSP 2,273,400円
1200ccターボ(6MT)
W×B NRE210-AEFSE 2,365,200円
●ハイブリッド
G-X ZWE211-AEXNB 2,359,800円
S ZWE211-AEXEB 2,527,200円
W×B ZWE211-AEXSB 2,700,000円
【ツーリング】
●ガソリン
1800cc(CVT)
G-X ZRE212W-AWXNP 1,976,400円
S ZRE212W-AWXEP 2,176,200円
W×B ZRE212W-AWXSP 2,323,000円
1200ccターボ(6MT)
W×B NRE210W-AWSE 2,423,800円
●ハイブリッド
G-X ZWE211W-AWXNB 2,435,400円
S ZWE211W-AWXEB 2,602,000円
W×B ZWE211W-AWXSB 2,748,600円
この価格情報を基に、1800ccガソリンエンジンを搭載する“セダンS”グレードで試算してみると、消費税8%で諸費用込みでの現金支払い総額は約255万円となった。
これは、車両本体価格に加えて、ディスプレイオーディオのモニターサイズを7インチから9インチへ、メーターを一般的なアナログ式からTFTマルチインフォメーションディスプレイ内蔵オプティトロンメーターなどのメーカーオプションや、さらにフロアマット、サイドバイザーなどアクセサリーを追加で装着した仕様となっている。
そして、まったく同条件とはならないものの、限りなくオプション装着で仕様を近づけた、現行カローラ・アクシオ1.5Gの現金支払い総額は約234万円となり、その差額は約21万円となった。ある事情通は以下のように語る。
「21万円の価格アップと聞くと、『かなりアップしているなぁ』と感じる人も多いかもしれませんが、排気量が1800ccとなり、新規プラットフォームを採用した3ナンバーボディになったことを考えると、思っていたより価格アップは抑えられている印象を受けます」
今は日本でもローンでの新車購入が目立っており、無理のない範囲で頭金により価格アップ分を調整して残価設定ローンを組めば、前述したカローラ・アクシオ1.5Gでのローンプランに対して、前述した条件での新型カローラ・セダン1.8Sでも、月々の支払い額ベースでは少し上乗せした程度に抑え込むことが可能となっている。
価格が上昇しても、新型カローラ・セダン&ツーリングは買い得感があるかどうか。実際にインテリアの質感を見たりステアリングを握って走らせてみたりしないとわからない部分も多いが、すでに取り扱っているカローラ店のセールスマンの一部は、代表としてプライベートコースで実車を見たという。そこで、購入希望客を装い店頭を訪れて話を聞くと、「3ナンバーへのサイズアップは、3代目プリウス程度のように見えました。内外装の質感は高く、走らせてみても明らかに現行モデルより走行性能が向上しているのはわかります。販売する自分も欲しくなってしまいました」とのこと。
セールストークなので話半分で聞いたとしても、クルマとしてはそんなに悪くないようだ。
“セダン難民”を取り込むトヨタの狙い
カローラのフルモデルチェンジにより、伝統的な5ナンバーファミリーセダンはホンダ「グレイス」など、さらに限定的となる。しかし、グレイスは新興国向けセダンとなる「シティ」の日本市場版なので、“伝統的”という表現は必ずしも似合わない。トヨタ「プレミオ」&「アリオン」もあるが、こちらはかなりの“ご長寿モデル”となっている。