9月1日、ユニー・ファミリーマートホールディングスが誕生した。ファミリーマートとユニーグループ・ホールディングス(GHD)が経営統合して、新会社に生まれ変わった。
複数あるコンビニエンスストアのブランドは「ファミリーマート」に一本化する。9月1日に東阪名の「サークルK」と「サンクス」の3店舗がファミマの看板を掲げた。ブランドの統一は2019年2月末までに終わる。ポイントカードもファミマが採用しているTポイントに一本化する方針だ。
「新会社は東京、大阪、愛知など15都府県のコンビニの店舗数が1位になる。規模の拡大が商品やサービスの質に直接つながる」
持ち株会社の社長に就任した上田準二氏(ファミマ前会長)は、こう強調した。
稼ぐ力の差は縮まっている
日販(1日の売上高)の差が大きく取り上げられることも多いが、16年3~5月期の全店の平均日販はセブン-イレブンが64万5000円。前年同期より3000円減った。注目したいのは、新規に出店した店舗の日販である。52万7000円で同1万8000円の大幅減になった。
これに対してファミマの平均日販は51万4000円。前年同期より7000円増えた。新規出店した店の日販は50万8000円で2000円増加し、セブンとファミマの差は1万9000円である。全店平均日販の差(13万1000円)に比べて、かなり縮小しているのだ。
店舗数で3位に転落したローソンの全店の平均日販は52万8000円。前年同期より4000円減った。新規出店した店は50万5000円で同7000円のマイナス。新規出店の平均日販では、ファミマがローソンを上回り、セブンとの差も大きく縮まったことがわかる。新規出店の稼ぐ力で、ファミマはセブンを追い上げていると数字が物語っているのだ。
セブンとローソンは平均日販が前年割れ。明らかに一強に陰り
3~5月には、セブンもローソンも全店の平均日販が前年同期を下回った。もうひとつの稼ぐ力のバロメーターである既存店売上高をみてみよう。
セブンの既存店売上高は、1.7%増とプラス成長は維持したが前年同期の3.5%増から1.8ポイントも低下した。客数の伸びはゼロである。独走状態だったセブンの成長が明らかに鈍化してきた。
ローソンの既存店売上高は1.0%のマイナス。前年同期は0.4%増だったが前年実績割れとなった。客数も0.8%減少した。ファミマも客数は1.6%減ったが、既存店売上高は1.1%増だった。