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近年、“地方”の疲弊がよく話題となる。例えば、地方創生の重要性が増しているとして、地方創生担当大臣は8月から内閣府特命担当大臣として任命されている。また、国内産業の空洞化などの影響を受け、中小企業の経営状況の深刻さについても、たびたび耳にする。
こうした要素が重なる地方の中小企業においては、確かに厳しい状況に追い込まれているケースが少なくないものの、大いに儲かっている、もしくは少なくとも自分たちの力でそうなろうと努力している企業は数多く存在している。
『すごい差別化戦略』(大崎孝徳/日本実業出版社)
富山県高岡市に所在する金属加工メーカーの瀬尾製作所(従業員数20名)は、長年にわたり銅器の部材、茶道具、仏具、建材などを扱い、主として部品製造、もしくはOEM(相手先ブランド名での製造)を行うビジネスを続けてきた。つまり、請負仕事が中心であった。
しかしながら、近年、自らが主導権を握れる新市場の開拓に積極的に取り組み始めている。
瀬尾製作所が新規に取り組む事業のひとつに、デザイン仏具ブランドの「Sotto」がある。変化する現代の住宅環境において、和室にも洋室にも違和感なくとけ込む新感覚の仏具となっている。たとえば、2015年のグッドデザイン賞を獲得した「Potterin(ポタリン)」は、仏具の基本的な組み合わせである三具足「火たて、香炉、花立」に、お鈴(おりん)、りん棒を加えたコンパクトな“オールインワン仏具”となっている(写真参照)。
まさに新たな市場を切り開いた商品であるSottoの立ち上げまでの経緯は以下の通りである。
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