消費者が企業活動に抱く疑問を考察するサイト ビジネスジャーナル ⁄ Business Journal
東京三多摩地域は、ごみのリサイクル問題に生涯取り組んだ早稲田大学の故寄本勝美教授が市民とつくった「東京・多摩リサイクル市民連邦」などの活動もあり、ごみの資源化率は全国でもトップレベルをいく活動を行ってきている。その三多摩地域の市区町村のなかでも西東京市は、ほぼ毎年トップ3から外れない。清瀬市でもごみ量は減り続け、東久留米市でも来年から実施されるごみ袋の有料化によって、ごみ量が大幅に減ることが予想される。
過去の実例でも、選挙で市長など首長が変わり、ごみの半減化活動や生ごみの資源化を実施したところでは、焼却するごみ量が劇的に減った自治体がある。
今回の長期包括契約は、ごみ量は過去の10年間を基準にして、そのままの状態を続けることが想定された15年計画になっている。ごみの減量化に取り組んできた西東京市の消費者団体連絡会への取材でも、「いま取り組んでいるごみの減量化に向けての努力が、生かされない」「民間業者に丸投げ委託されれば、市民の努力によって家庭から出るごみ量が減った時には、経営上の安定性を求めるため、余力のできた焼却炉で産業廃棄物なども受け入れ燃やされることにならないか」という心配する声も聞かれた。
森市議も「構成市では4年ごとに選挙が行われ、市長が交代する可能性がある。新たな市長が生ごみの資源化など大きく政策上の転換を計ろうとしても、現状のごみ焼却のまま変更できなくなり、将来の自治権の幅まで制限されてしまう」と心配を隠さない。
柳泉園組合は、誰の、なんのための長期包括契約を結ぼうとしているのか
監査請求人や長期包括契約の契約案の内容、柳泉園組合の助役の話を聞いていて、今回の提案には、契約を結ぶ動機も説明されず、起承転結が明確にされていないことがわかった。
柳泉園組合門前
長期包括契約を柳泉園組合が提案するにあたって、現状で解決すべきどのような問題を抱えていたのか、この契約によって何がどう解決されるのか。それらの点がまったく曖昧で説明されていないのである。
柳泉園組合の助役は、15年間の長期契約にすることによって「43億円」安くなるという点を強調しているが、財政上の問題で今回の契約を進めるというのならば、お金を負担する構成市に何も相談せずに進めるのは、明らかに不可解である。
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