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日産は車載電池事業からも撤退する。電池子会社、オートモーティブエナジーサプライ(AESC)の株式も売却する方針だ。AESCは日産が51%、NECグループが49%出資する合弁会社。日産の電気自動車リーフ向けのリチウムイオン電池を生産している。
車載電池事業を切り離す背景には、製造コストが高すぎるという事情がある。電機メーカーと合弁会社を設立し、独自の電池を開発してきたため標準化が進まず、製造コストが下がりにくい構造になっている。電池のコストが高いことがEV自体の価格を高止まりさせてしまい、EVが売れない原因のひとつになった。
“EVの盟主”を自負するゴーン氏は、車載電池の汎用化を進めて製造コストを飛躍的に下げ、EV普及の起爆剤にする狙いを秘めている。売却先の候補としてはEVベンチャーである米テスラモーターズへ車載電池を供給しているパナソニックや中国メーカーが挙がっている。
一方で、日産はルノーと共同で9月21日、フランスのクラウドコンピューティングを使ったデータ解析に強みをもつベンチャーのシルフェオを買収した。自動運転車やネットワークに接続するコネクテッドカー(つながる車)に関するソフトウェア技術を吸収する。
日産とルノーは20年までに10車種に自動運転技術を採用する。これまで日産はIT分野での買収や提携企業は少なかったが、シルフェオの買収を機に、次世代車の開発に即応できるよう系列企業の組み替えを加速する。
(文=編集部)
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