我々の生活において、牛丼チェーン店はもはや必要不可欠な存在。特に男性であれば、心に“推し牛丼チェーン”を持っているだろうし、なかにはほぼ毎日牛丼を食べている人もいるかもしれない。だが、牛丼チェーンを真剣に比較検討したことのある人は、意外と少ないのではないだろうか。
8月2日付当サイト記事『【吉野家・松屋・すき家】食べるべき牛丼メニュー、厳選3品はこれだ!』では、牛丼チェーン御三家のレギュラーメニューを改めて食べ比べたうえで、「食べるべきメニュー」を紹介した。
今回は、逆に「頼むと損する」メニューを取り上げたい。
【吉野家の頼むと損するメニュー】:牛ねぎ玉丼/大盛650円
コチュジャンを使ったタレの絡んだ青ネギをたっぷりと乗せ、そこに卵を落とした一杯。牛丼チェーンの王道をいく吉野家において、ほぼ唯一のトッピング牛丼メニューといえるのが、この牛ねぎ玉丼である。
ただ、青ネギと卵を乗せた牛丼メニューは、他牛丼チェーン2社にも存在している。それぞれの値段を比較した場合、大盛と特盛に関しては吉野家だけ割高になっているのだ。とりわけ顕著なのが大盛で、吉野家のものが650円であるのに対して、すき家のものは610円と、実に40円も割高になってしまう。
もちろん多少高くても、吉野家の牛ねぎ玉丼が一番ウマいと思う方も多いことだろう。しかし、そこまで3社の味の違いにこだわりを持っていない場合、あるいは値段を重視して選ぶ場合であれば、わざわざ吉野家で牛ねぎ玉丼を食べる必要はないといえる。
【松屋の頼むと損するメニュー】:牛焼肉定食/600円
焼肉とライス、サラダがワンセットとなった定食メニューであり、店内で食べる場合はそこに味噌汁が追加される。焼肉はしっかりと焼かれて脂が落とされており、また薬味として大根おろしと青ねぎが添えられているため、さっぱりと食べ進められる一品だ。
ただ、率直に言ってしまうと、あまりにさっぱりしすぎているため、いまひとつ物足りなさを感じてしまう。もちろん健康的な食事であることは望ましいが、たとえば昼食時、「肉を食べて、午後の仕事もがんばろう」という気持ちで頼むには不向きなメニューである。
また、定食メニューである以上、どうしても提供に多少時間がかかることにも留意したい。こうしてみると、ビジネスパーソンの昼食としては向かないのかもしれない。
【すき家の頼むと損するメニュー】:牛丼ライト/お肉並盛430円
近年、脚光を浴びている「糖質制限」。こちらの「牛丼ライト」も、そんな糖質制限メニューであり、白米の代わりに豆腐を使用しているのが特徴だ。そのうえ豆腐と牛肉の間にサラダが挟まっているため、糖質カットしつつ野菜を摂取できるヘルシー牛丼なのである。
確かに、健康には良いメニューかもしれない。しかし、豆腐の大きさが成人男性の拳くらいなため、どうにもボリュームが少ない。それに加えて豆腐が崩れやすいため、かきこんで食べることもできない。決してまずくはないのだが、牛丼ならではの満足感が丸ごと抜け落ちているような印象で、どこか不完全燃焼な感覚が残ってしまう。
もちろん「牛丼ライト」が好みだという方も大勢いるだろう。しかし、「糖質がカットされた夢の牛丼」という認識で注文すると、肩透かしを食らってしまうことは必至だ。
今回、「頼むと損する」としてセレクトしたメニューも、決してメニュー自体が不出来なわけではない。ビジネスパーソンの求める「早い、安い、ウマい」には当てはまらない、もしくはボリューム感という観点から、「損する」と銘打ったことをご理解いただきたい。これらを留意したうえで、オフの日などに牛丼チェーンへ赴くことがあるならば、一度試してみてもいいかもしれない。
(文・取材=A4studio)