大手コンビニエンスストアのファミリーマートが期間限定(8月1~21日)で展開中のキャンペーン「お値段そのままデカくてうまい!!だいたい40%増量作戦」。なかでも人気商品「ファミチキ」(220円)の40%増量版が話題を呼んでいるが、調理前の冷凍で袋詰め状態(10個入り)のものが店舗で購入できるという情報がSNS上で広まり、注目されている。まとめ買いして自宅にストックしておけば、好きな時に食べることができるが、このような購入は可能なのか。また、本部が認めている「正規の」販売方法なのか。ファミマ本部に聞いた。
今回で3回目となる毎年夏恒例の同キャンペーン。初回に好評だったファミチキやサンドイッチなどに加え、今回は女性人気が高いというパスタサラダ類も加わり、さらに対象商品の購入によりファミペイのボーナスの還元が購入金額の40%相当になるキャンペーンも同時に実施(抽選で4万名)されるなど、大盤振る舞いの取り組みとなっている。
【対象商品】
・増量期間:8月1日~
「深煎りピーナッツのピーナッツチョコ」(118円/税込、以下同)
「サクサクとろけるしみチョココーン」(118円)
「なめらかなチョコを味わうチョコビスケット」(118円)
「素材のおいしさそのままえんどう豆スナック」(118円)
「サクサクか~るい チーズスナック」(118円)
「タルタルチキン南蛮」(468円)
「こだわり納豆の納豆細巻寿司」(340円)
「昔ながらのナポリタン」(430円)
「ジューシーハムサンド」(300円)
「天使のチーズケーキ」(228円)
・増量期間:8月8日~
「ファミチキ」(220円)
「シュウマイ&甘酢肉団子」(468円)
「ハムカツサンド」(288円)
・増量期間:8月15日~
「特製ダレの炙り焼牛カルビ重」(638円)
「ローストチキンのパスタサラダ」(338円)
「ハムポテトサラダサンド」(248円)
※いずれも商品なくなり次第終了
同キャンペーンをめぐっては、実際の増量幅が40%より「大きい」ということも話題に。当サイトで検証したところ、以下の結果となっている(8月3日付記事『ファミマ、40%増量「逆に宣伝詐欺」と話題…チキン南蛮は量2倍の切実な理由』より)
・「タルタルチキン南蛮」(468円)
通常版:約209g(実測値、以下同)
増量版:405g
増量幅:94%
・「昔ながらのナポリタン」(430円)
通常版:344g
増量版:499g
増量幅:46%
・「ジューシーハムサンド」(300円)
通常版:115g
増量版:175g
増量幅:52%
買えるかどうかは店舗の在庫次第?
そんななか、8月8日から増量の対象となっているファミチキをめぐって、調理前の冷凍状態の商品を袋ごと購入できるという情報が広まっている。ファミチキのファンにとっては、お得な増量版をまとめ買いして自宅に保管しておけば、好きな時にお腹いっぱい食べることができるので、もし事実ならうれしい話だろう。SNS上では現役・元店員によるものと思われる
<うちの店は衛生的に冷凍だと開封せずに一袋ごとの単位で売ってます>
<ファミマでバイトしてた頃、冷凍で欲しいって言われたら袋ごと売って下さいって教えられました>
<店によっては在庫の問題で事前に店長やオーナー居るか聞いて取り置きって形で数日後また来店してもらう形が1番楽だった>
といった投稿も見られる。そこで当サイトが複数の店舗に確認した内容を整理すると、以下が実態のようだ。
・増量版のファミチキは基本的に一店舗当たり一日40個入荷される(一袋は10個入り)。
・顧客が調理前のファミチキの購入を希望する場合、店舗来店の時点で在庫があれば、袋単位で販売することは可能。
・一個当たりの価格は、調理済の通常価格と同じ
・増量キャンペーン期間以外は、通常版のファミチキも同様に調理前の商品の販売が可能
すべての店舗で上記の販売形態がとられているのかは定かではなく、対応は店舗によって異なるのかもしれないが、気になるのは、この販売方法は本部が認める正規の形態なのかどうかという点だ。そこでファミマ本部に問い合わせたところ、以下回答が寄せられた。
「店舗において冷凍された状態の『ファミチキ』の販売については本部として推奨しておりません。弊社では過去にECサイトにおいて、冷凍の『ファミチキ』を販売しておりましたが、既に販売は終了しております」
コンビニ会社関係者はいう。
「店舗の店長・オーナーからすれば『売れればよい』ので、調理の手間なしで一気に袋単位で売れれば、純粋にありがたい話。袋に原材料表記などがきちんとなされていれば、法律的には問題ない。『餃子の王将』や『サイゼリヤ』など外食チェーンでは調理前の冷凍状態の商品を販売しているところもあり、それと同じ。ただ、購入者は調理済商品と同じ価格で購入するにもかかわらず、自分で『揚げる』という面倒な調理をしなければならないので、お得といえるかどうかは人それぞれだろう」
(文=Business Journal編集部)