AI時代にこそ「問い」を磨け…中村憲剛・楠木建が語る、知の最前線

「知識創造DAY 2025」11月5日、京橋TODA HALLで開催
AIが瞬時に答えを導く時代に、人間は何をすべきか――。2025年11月5日(水)、京橋のTODA HALLで開催される「知識創造DAY 2025 ―ナレッジの資産化が、企業の未来をつくり出す―」は、その問いに真正面から挑む一日だ。
登壇者には、元サッカー日本代表の中村憲剛氏、一橋ビジネススクールの楠木建教授という、“問いを立てる達人”が並ぶ。加えて、JR東日本、東急建設、キーエンスなど日本を代表する企業が実践事例を公開。ナレッジマネジメントの最前線を「体験」できる場として注目を集めている。
「答えよりも、問いを共有する」
AIによって情報が氾濫する現代において、いかに価値ある“知識”を生み出すか――。
主催するany株式会社が掲げるテーマは、「共に問い、共に発見し、新たな知識を紡ぎ出す」。
anyは、AIナレッジプラットフォーム「Qast(キャスト)」を提供する企業だ。Qastは、社内資料の分類や要約、RAG(Retrieval Augmented Generation)による質問応答までを自動化し、個人の経験や知見を「組織の資産」へと変える。
しかし、AIが整えるのは“環境”にすぎない。最も重要なのは、人間が何を問い、どう学ぶか。その答えを、スポーツ、経営、テクノロジーの現場から探るのが今回の「知識創造DAY」だ。
【基調講演①】中村憲剛が語る「フィロソフィーの継承」
最初の基調講演に登壇するのは、元サッカー日本代表で川崎フロンターレのリレーションズオーガナイザー中村憲剛氏。
タイトルは「サッカークラブから学ぶ、フィロソフィーの系譜」。
フロンターレの黄金期を支えた“哲学”をどのように受け継ぎ、チーム全体に浸透させたのか。勝敗という明確な「結果」が求められる世界で、いかに「問い」を持ち続け、選手やスタッフが共に考える文化を築いたのか――。経営にも通じる「知の継承」のリアルが語られる。
【企業講演①】JR東日本・東急建設が語る、ナレッジ変革のリアル
続くセッションでは、JR東日本盛岡支社の佐々木大輔氏、東急建設の坂本太我氏が登壇。
テーマは「推進担当者が語るナレッジマネジメントの変革プロセス」。
地域に根ざした鉄道事業と、全国規模の建設事業――異なる業界でナレッジをどう共有し、どう「行動」に変えていくのか。単なるシステム導入ではなく、「現場をどう巻き込み、知識を文化として根づかせるか」という実践の苦労と突破口が披露される予定だ。
【基調講演②】楠木建教授「ナレッジが生み出す競争戦略」
午後後半のハイライトは、経営戦略の第一人者楠木建氏による講演「ナレッジが生み出す競争戦略」。「経営とは、知識創造そのものだ」と語る楠木教授。
データとAIが当たり前になった時代に、企業が本当に差別化できるのは「意味づけ」の力だという。表面的な情報ではなく、経験と洞察に裏づけられた“ストーリーとしての知識”こそが、企業価値を左右する。その実践的なヒントが語られるだろう。
【企業講演②】キーエンス×VCが語る「知識創造と企業価値」
続くセッションには、キーエンスの柘植朋紘氏、Archetype Venturesの福井俊平氏が登壇し、「知識創造で実現する企業価値向上」をテーマにディスカッション。
現場データを武器に成長してきたキーエンスの「現場知」と、スタートアップ投資を通じて“次の産業構造”を読み解くVCの「未来知」。両者の視点が交差し、知識が企業の意思決定やイノベーションにどう貢献するかを深掘りする。
このセッションの後には、実務に直結する「社内を動かす稟議書の作り方」というミニセッションも用意されている。ナレッジの活用が、いかに組織を動かすかを体感できる内容だ。
【懇親会】リアルな対話が「知の化学反応」を生む
イベントの締めくくりは、登壇者と来場者が自由に交流できる懇親会。会場には軽食も用意され、同じ課題を持つ仲間とのネットワーキングができる。
AIツールでは得られない、「偶然の出会い」や「生の対話」から新たな発想が生まれる瞬間を目指す。

※プログラムの内容・登壇者などは都合により予告なく変更する場合があります。
いま、企業に求められる“知識の資産化”とは
AIが組織の知識を自動で検索・要約し、誰もが瞬時にアクセスできる時代――。
それでも企業の成長を左右するのは、“人の中に眠る知”をどう引き出し、どうつなぐかだ。
anyが提唱する「ナレッジの資産化」とは、単なるデータベース構築ではない。社員一人ひとりの経験や問いを、組織全体の“思考の財産”に変えるプロセスだ。
この「知識創造DAY 2025」は、AIが進化するほど、人間の“知”の価値が高まることを実感できるリアルイベントだと言える。
【開催概要】
名称: 知識創造DAY 2025 ―ナレッジの資産化が、企業の未来をつくり出す―
日時: 2025年11月5日(水)13:00開場/14:00開演
会場: TODA HALL & CONFERENCE TOKYO(東京都中央区京橋1-7-1 TODA BUILDING 4F)
主催: any株式会社
参加費: 無料(事前登録制)
対象: 企業経営層・役職者(経営企画/DX推進/ナレッジマネジメント部門など)
公式サイト: https://conference.anyinc.jp/
AIでは代替できない、「共に考える」1日へ
ビジネスの現場で「答え」があふれる今こそ、「問い」を立てる力が価値になる。
画面の向こうでは生まれないリアルな対話と、異なる知が交わる体験を求めて――。
11月5日、京橋に集う一日が、あなたの組織の「知」を進化させるきっかけになるかもしれない。





