ビジネスジャーナル > 企業ニュース > EV充電を“社会の電気の入り口”に。ユビ電が目指すエネルギーの新モデル

EV充電を“社会の電気の入り口”に。ユビ電が目指すエネルギーの新モデル

2026.03.27 18:00 2026.03.27 17:42 企業

EV充電を“社会の電気の入り口”に。ユビ電が目指すエネルギーの新モデルの画像1

携帯電話のように、いつでもどこでも「じぶんの電気を自由に使える」時代が現実味を帯びつつあります。

しかし、EV充電という領域においては、その思想を社会実装するうえで大きな障壁があります。EVは移動する上、充電場所も時間も固定されません。その中で「誰が、どれだけ使ったのか」を可視化する仕組みが必要なのです。

そうした課題に向き合っているのが、ユビ電株式会社です。

今回はレジル株式会社の村田佑介と安藤圭祐が、ユビ電 共同創業者&COOである白石辰郎氏にEV普及における課題やユビ電によるアプローチ、そしてEVがもたらす未来をお聞きしました。

携帯電話から導き出した、エネルギー業界に起こる変革

EV充電を“社会の電気の入り口”に。ユビ電が目指すエネルギーの新モデルの画像2
村田:ユビ電株式会社は2019年、ソフトバンクの社内起業制度によって創業していますが、どのような思想から生まれた企業なのでしょうか?

白石:創業当時も今も同様ですが、携帯電話は「基本料金や課金方法などをもとに、どこの通信事業者を選ぶか」が当たり前になっていますよね。

十数年前まで通信は、固定電話のように特定の場所で使用し、住所などの“アドレス”に紐づくことが当たり前でした。しかし、携帯電話の普及によって、個人が通信事業者を選んでどんな場所でも使用できるという、人という“アカウント”に紐づくインフラへと変化しました。

2019年当時、東日本大震災から数年が経過し、エネルギーに対する関心が高まっているタイミングでした。そんな中、携帯電話業界に身を置いていた私には「“住所に紐づくインフラ”であるエネルギー分野でも、“個人に紐づくインフラ”へと変化する時代が来るのではないか」と考えていました。

村田:エネルギー、とりわけ電気などが個人に紐づき、選択できることは消費者にとってどのようなメリットがありますか?

白石:最もわかりやすいのは料金です。携帯電話は、家族間の通話が無料、データ通信無制限など、プランによって特徴や料金がさまざまで、自身の使用スタイルによって通信事業者を選択できます。電気も同じように、使用する時間帯や発電方法で事業者を選択することでより合理的な料金体系を選択できる可能性があります。

マンションでEV充電ができないと何が起こる?

EV充電を“社会の電気の入り口”に。ユビ電が目指すエネルギーの新モデルの画像3
白石:現在、私たちが最も注力しているのは、マンションへのEVコンセントの導入支援です。マンションにEVコンセントを設置する場合、共用部である駐車場の電気を使用することになります。自分が住んでいる場所であっても、電気の個人への紐付けが必要になるのです。

村田:しかし、商業施設やディーラーなどにも充電スポットはありますよね。

白石:たしかに、ディーラーなどで充電する方は多いのですが、EVが徐々に増えていることもあり、充電スポットが混雑してしまうことも多くなっています。そうなると、EVユーザーは“充電難民”になってしまいます。そうした様子を見て、EVの購入に二の足を踏んでしまう方もいますね。

マンションの自分の駐車区画にEVコンセントが設置されれば、スマートフォンと同じようにいつでも使える状態にすることができるのです。

ワンストップ対応で充電設備設置の障壁を超える

EV充電を“社会の電気の入り口”に。ユビ電が目指すエネルギーの新モデルの画像4
村田:電気の使用を個人に紐付ける、とおっしゃっていますが、具体的に「WeCharge」はどのようなサービスなのでしょうか?

白石:EVコンセントについているQRコードを専用アプリで読み込むことで、「このコンセントで充電をスタートする個人(アカウント)」を認識して、充電を開始する仕組みのサービスです。アプリで充電量なども記録できます。

安藤:マンションへの導入の場合、管理組合の合意形成や利用料金の精算など、障壁も大きいのではと感じます。

白石:そうですね。実際に導入や運用体制に不安を感じる管理組合は多いです。東京都では2025年4月から新築マンションへのEV充電設備設置が義務化されていますし、ますますそうした障壁を感じる方も増えてくると思っています。

しかし、WeChargeはこうした不安にもアプローチしています。まず、管理組合の合意形成に対するファシリテーションも含めて伴走します。EVがどんなものかを知らない方も多いので、EVやEVコンセントからアプリまで、そのメリットや仕組みを丁寧に説明していますね。

また、精算に関しても、アプリ経由で私たちが料金を徴収し、管理組合に支払う形のため、管理組合側で煩雑なアクションは必要ありません。

料金体系も個人に紐づいており、月額金額によって充電できる電力量が決まっています。そこからはみ出たら課金、というプラン構成もシンプルでわかりやすいという声が多いです。

安藤:充電設備の導入から運用までワンストップで対応するだけでなく、電力量で計算され利用者も納得感があるという部分もWeChargeの強みだと認識しています。

EV充電では、現在も時間課金方式が一般的です。時間課金の場合、同時充電やバッテリー制御の影響で充電出力が下がっても、料金は同じ時間分発生します。つまり、実際に得た電力量に対して割高になる可能性があります。WeChargeは電力量(kWh)による課金により「使った分だけ支払う」仕組みのため、ユーザーにとっては非常にメリットが大きいですよね。

次世代インフラ、EV普及に必要なのは“楽しさ”の普及

EV充電を“社会の電気の入り口”に。ユビ電が目指すエネルギーの新モデルの画像5
村田:日本では2035年までに、乗用車の新車販売についてEV含む電動車率100%を目指していますよね。これが達成に近づいた場合、充電スポットが足りなくなるという懸念はないのでしょうか?

白石:普及期になるにつれて、むしろ公共の場に置かれている充電スポットは減少していくと考えています。実際、すでに新車販売のほぼ100%をEVが占めるノルウェーでは、そうした減少が起こっています。これは、EVの普及によって自宅に充電設備を設ける方が増加したためです。

マンションのEVコンセントが増えていけば、一軒家にEVコンセントを設置している方と同じように、いつでも満充電で自宅を出発することができます。EVの購入を検討している方の「充電スポットが足りずに充電ができない」という不安も解消され、EVの普及にも寄与できるのではないでしょうか。
実際、私たちが400基以上のEVコンセントの導入を支援した福岡県のマンションでは、7%がEVです。全国のEV所有率が1%台にとどまっている現状と比較すると、充電設備があることで消費者の選択肢が広がっていることがわかります。

村田:充電設備が増えればEVが増える一方、EVが増えていかないとなかなか充電設備導入の決断も難しい側面もありそうですね。

白石:そうですね。やはり黎明期はそうしたジレンマに陥りがちだと感じます。その克服には、私たちのような企業が「EVの楽しさ」を啓発するなどの動きも必要だと感じ、充電設備の設置をサポートしたマンションで、日本自動車販売協会連合会と連携してEV試乗会を行っています。その場でEVのよさを感じ、購入検討される方も多いです。

また、EVが蓄電池としても優秀な存在であると、周知することもEVの普及には有効だと考えています。万が一停電しても、EVから電気を取り出して炊飯器や照明を使うことができるのです。しかも補助金を活用した場合、固定型の家庭用蓄電池と比較して、コスト面で優位になるケースもあります。単なる移動手段ではなく“走る蓄電池”と考えると、よりその価値は明確になりますよね。

安藤:マンション駐車場に充電設備が置かれることで、分散型電源として、調整力としても活躍しそうですね。また職場の駐車場でも活用できそうですね。

白石:職場の駐車場も、駐車時間が長時間であるため、エネルギーマネジメントの一角として活用しやすいと感じています。太陽光と組み合わせた場合、発電量が多い日には職場での充電だけで電力を確保でき、自宅で充電をしなくても十分なケースも考えられます。こうした仕組みは、これからの面白い福利厚生になるかもしれません。

EVの普及を進め、こうした仕組みをつくるには、やはり電気と個人の紐付けが非常に重要になってきます。

そのうえで、私たちが伝えたいのは、EVは「脱炭素」や「社会貢献」だけの存在ではない、ということです。まずは乗ってみることで、EVが乗り物としても非常に優れ、楽しいものだと理解してもらえると思っています。走る楽しさの先に、結果としてエネルギーインフラの一部を担う存在としてのEVがある。そんな未来を、体験とサービス提供の双方からアプローチしたいと考えています。


自宅やマンションの駐車場といった身近な場所から、電気のあり方は変わり始めています。

EVは移動手段であると同時に、“場所”ではなく“個人”に紐づく“動くエネルギーインフラ”にもなり得る存在です。EVがもたらす走る喜びとともに、電気のあり方も変わろうとしています。

※本稿はPR記事です。

BusinessJournal編集部

Business Journal

ポジティブ視点の考察で企業活動を応援 企業とともに歩む「共創型メディア」

X: @biz_journal

Facebook: @bizjournal.anglecreate

ニュースサイト「Business Journal」

公開:2026.03.27 18:00