すき家「200円卵かけご飯」安すぎ! 材料などは安全なの?
人気放送作家の鮫肌文殊氏と山名宏和氏が、知ってトクもしなければ、自慢もできない、だけど気になって眠れない、世にはびこる難問奇問を直撃解決!する連載「だから直接聞いてみた」。月刊誌「サイゾー」で連載されていた同企画(宝島社より単行本となって発売中!)が、ビジネスジャーナルにて復活!
今週は、鮫肌文殊氏が、安すぎるすき家の卵かけご飯について、なんでそんなに安いのかを直撃した。
[回答者]すき家相談窓口様
世の中、デフレ流行りである。いろんなものが「え! こんな値段で大丈夫なの!?」っていう信じられない破格の値段で売られている。
その波はテレビ業界においても例外ではない。10年前と比べて、体感でいうと制作費は半分くらいになった印象だ。そんな状況になると、まずわかりやすく削られるのが、ほかの業界と同じく人件費である。皆さんも知っての通り、ここ5年くらいでMCの世代交代が進んだ。
バブル期のテレビを彩ったあの方もあの方も画面から消えて、30〜40代の、例えば、くりーむしちゅーの上田さんあたりが台頭してきた。それは自然な流れでもあったのだが、やはりテレビ局側が、バブル期のとんでもないギャラのままの大御所をリストラして、ギャラを安く抑えられる若手にシフトさせることを意識的に進めたのは否めない。金額は言えませんが、ホントに大御所の皆さん、べらぼうなギャラをもらってたからなあ。
実は、われわれ放送作家のギャラもそんなデフレ・スパイラルに突入している。ある時某局から「局の方針で全作家一律ギャラ2割カット」と、プロデューサーから一方的に宣言されたのが始まり。最近では「ギャラの担当回制度」がいろんな番組で導入されつつある。
これ、どういうことかと説明すると、これまでの作家のギャラって「オンエア一本当たりいくら」と言うのが常識であった。月に4本のオンエアがあると、一本当たりの単価×4本分が私たち作家のギャラになる勘定だ。担当回制度の場合、それが月に一本担当すると、その担当回分のギャラのみ(ゴールデン番組の場合、4人くらいの作家で月一担当が平均)。ってことは、今まで4本分あったギャラが1本分に。単純計算でギャラが4分の1に! んなアホな。
でもね。
われわれ放送作家なんてしょせん立場の弱いフリーの出入り業者。番組側から「担当回制で」と提示されると、条件を飲まざるを得ない。シビア~なんである。
そんなデフレ・ギャラスパイラルの渦中に自分がいるからか、ほかの業界のデフレな価格にはすごくビンカンである。今回の、すき家のたまごかけごはん朝食もそう。一食200円(ごはんをミニにすると170円!!)て。安すぎる。これはなんでか追求せねば。
だから直接、すき家相談窓口に聞いてみた。
『たまごかけごはん朝食が200円って、いくらなんでも安すぎませんか?』
担当者 …………(明らかに狼狽している雰囲気が受話器越しに伝わってくる)。えっ、まぁ、そうですね、ギリギリつめてやっているものでございまして、ま、そこに関しては、ま、関連部署等が考えたうえでやっているものではございまして……。
――あの、大変失礼なんですけど、たとえば原料があんまりいいものじゃないとか、そういうことではないんですよね?