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環境省には12年度、除染関連と合わせて30億円以上の予算が計上されていますから、単純に電通がすべて引き受けたとして計算すると、6億円の利益になるわけです。それだけのお金があるのなら、政府は電通に回さずに直接被災者のために使ってほしいものです。
本間氏によると、原発事故前の原発PR広告制作だけでなく、全国の原発所在地にある「電力(原子力)PR館」の施工から運営までも、広告代理店の重要な仕事だったという。原発事故後、東京電力を中心とした原発PRの広告が減った分、原発事故後のビジネスで儲けるという動きが電通、博報堂ともに始まったといえそうだ。
(構成=松井克明/CFP)
●本間龍(ほんま・りゅう):著述家。1989年、博報堂に中途入社し、その後約18年間、一貫して営業を担当する。北陸支社勤務時代は、北陸地域トップ企業の売り上げを6倍にした実績を持つ。06年、同社退職後に知人に対する詐欺容疑で逮捕・有罪となり、1年間服役。出所後、その体験をつづった『「懲役」を知っていますか?』(学習研究社)で作家デビュー。服役を通じて日本の刑務所のシステムや司法行政に疑問を持ち、調査・研究を始める。また、それを生かして講演や著述、テレビ出演など、幅広く活動。最新刊『電通と原発報道』で広告代理店と原発報道の関係を詳述している。
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