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●久美子氏優勢との見方
久美子氏には、東京丸の内法律事務所パートナーで大塚家具社外取締役の長沢美智子氏など、有力なブレーンがついているため、次々と先手を打ってきた久美子氏側の勝利は揺るがないものとみられている。3月27日の株主総会に久美子氏側が提案している取締役のリストには、三越常務本店長だった宮本恵司氏や小売り部門のアナリストとして有名だった朝永久見雄氏、監査役には元新聞記者でイトーヨーカ堂取締役だった稲岡稔氏の名前が入っている。「小売りのプロフェッショナルを揃えた」と、大株主を説得する材料に使うつもりだ。
これに対して、勝久氏側は後手に回って追い詰められた感は否めない。「株主総会で結論が出る」(久美子氏)とはいっても、骨肉の争いの爪痕は深い。勝久氏の子飼いの部長クラスは反久美子氏の態度を鮮明にした。久美子氏と彼ら幹部たちの関係修復は不可能だろう。大塚家具再建のためには、「勝久氏と久美子氏の双方が経営の第一線から退き、外部からトップを招くべき」(市場関係者)との声も強まっている。
(文=編集部)
【続報】
大塚家具株価の3月2日の終値は、前週末比400円高の2043円とストップ高。騒動が表面化した2月25日(終値1105円)を含めて4営業日続伸したことになる。久美子氏側が増配を発表してから3営業日で実に85%上昇した計算だ。それでも予想配当利回りは4%と相対的に高く、配当利回りに着目した個人投資家の買いもあるようだが、短期間で株価がほぼ2倍になっている。過熱感はぬぐえない。買いが入るから株価が上がる、株価が上がるからまた買う、といった投機的な展開がどこまで続くかが焦点となる。
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