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「闇営業芸人も呼んであげて」…千原ジュニアが宮迫に突きつけた“男気”のジャックナイフ

文=藤原三星
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雨上がり決死隊・宮迫博之と千原ジュニアのコラボYouTube対談動画が、再生回数100万回を突破し話題に。犬猿の仲ともいわれている二人が語った内容とは? (画像は千原ジュニア公式YouTubeより)

 人気芸人・千原ジュニア(47)が3月21日、YouTubeチャンネル『宮迫ですッ!』に出演。芸歴としては1年先輩にあたる雨上がり決死隊の宮迫博之(50)からの出演オファーを千原ジュニアが受ける形で、闇営業騒動以降、初めての共演となった。

 動画内では、ところどころ話しづらそうな宮迫のリアクションと、いまいち噛み合わない2人のトークが垣間見えたが……。お笑い業界に詳しいある放送作家はこう語る。
 
「もともと犬猿の仲といってもいい2人。もちろん宮迫さんが1年先輩なので、ジュニアさんは先輩を立てるというスタンスを取りますが、とにかくお笑いの思想がずっと噛み合わないというのは有名な話です。というのも、千原兄弟は大阪で人気を極めてから東京行きの切符を手にしましたが、宮迫さんはナインティナインらと吉本印天然素材として大阪を経ずして東京でブレイク。そのため、『大阪で勝負しなかったやつの、どこがおもろいねん』という思いが、ジュニアさんには強くあるのでしょう。

 また、動画内でも語られていましたが、ジュニアさんはとにかく宮迫さんの自慢話が耐えられない(笑)。なので、『だったら、どっちが面白いかやりましょうや』とイラ立ってしまうジュニアさんに対し、宮迫さんは『何言うてんねん』とうやむやにしようとする。正直、大喜利でも『すべらない話』でも、『採点されたら絶対に負ける』という確信が宮迫さんにはあるのでしょう。だからこそ、2人は相容れないんです」

「千原ジュニアを神輿に担いでダウンタウンを超えたかった」と語った宮迫博之

 とはいえ、今回の動画で宮迫は『上の世代のダウンタウンに俺ら世代が勝つために、ジュニアを(神輿として)担ごうとしてた』とも明かしている。それはつまり、千原ジュニアの才能を昔から高く評価していたということなのか。

「そうですね。宮迫さんは若手の頃からジュニアさんの才能を高く評価していました。宮迫さんは戦略家ですから、ダウンタウンに雨上がり決死隊だけで勝つのは不可能だと考えていたのでしょう。だから、お笑い偏差値がダントツで高い千原ジュニアを担ぎ出し、自分らの世代がお笑い業界を席巻したいという野望があったのではないか。

 今回の動画でも語られていましたが、天然素材と大阪組とに分かれ、ずっとすれ違い状態が続いていた雨上がり決死隊と千原兄弟。ほぼ同期のこの2組による新番組が決まった際、宮迫さんは『やっとジュニアとがっちり仕事ができる。ジュニアを担いで下剋上の足がかりを作れる』と喜んだといいます。ところが直後にジュニアさんがバイク事故を起こし(2001年)、その番組の企画は消失。結局、そのままジュニアさんを神輿として担ぐ機会を失い、宮迫さんの下剋上は叶わなかったそうです。以後、宮迫さんはずっとそのことを忘れられなかったとか……。

 とまあそんな話がたくさん聞けたこの対談は、お笑い好きには相当評価され、いまもネットで話題になっていますね」(前出・放送作家)

「闇営業芸人を呼んだってほしい」と宮迫に突きつけた、千原ジュニアの“男気”

 この対談の後編は、千原ジュニア側のチャンネル「千原ジュニアYouTube」で同じ3月21日に公開。3月末現在で100万再生を超え、同チャンネル内の企画としては断トツの注目度を誇っているようだ。

 あるスポーツ紙の芸能担当記者はこう語る。

「ジュニアさんは、小藪(千豊)さんとフットボールアワーとでやってるYouTubeチャンネル『ざっくりYouTube』がある一方で、2020年末から個人チャンネルを始めたばかり。チャンネル登録者数もまだ13万人ぐらいですが、それで1本の動画が100万回再生をたたき出したのは異常なこと。それだけ、宮迫さん側の前編のクオリティーが高かったということでしょう。

 この後編の最後に、ジュニアさんが放った一言が、とても印象的だった。宮迫さんに対してジュニアさんは、『おれなんかより、一緒に闇営業に行ったやつらを呼んだってほしい』と言ったんです。闇営業問題で“共犯”となったくまだまさし、レイザーラモンHG、スリムクラブなどは、いまでこそなんとか復帰できていますが、決して順調なわけではない。ジュニアさんには、『YouTubeであんたは順調がどうかしらんけど、だったら先輩として、あいつらの面倒を見てやれよ』という思いが強くあるのでしょう。実際、この一言を宮迫さんにぶつけるためにこそ、ジュニアさんはこの対談企画を引き受けたともいわれてますからね。それが真実なら、ほんとに男気のある芸人さんなんだなと感心します。

 一方の宮迫さんは、その一言をぶつけられても黙ってうなずくだけ。実際問題、宮迫さんがもし闇営業メンバーをチャンネルのゲストに呼んだとすれば、闇営業の一件の話は避けられないでしょう。そうなれば、『カネはもらってないことにしよう』と宮迫さんが主導して後輩たちに嘘をつかせた件も再びクローズアップされるでしょうし、闇営業問題の“首謀者”だったことも、視聴者の印象に強く残ってしまう。

 しかし、YouTubeチャンネルがうまく回ってるからこそ、宮迫さんがそんなふうに闇営業メンバーとコラボすることは絶対にないでしょう。だからこそ、宮迫さんとジュニアさんは今後、再び犬猿の仲に戻り、もうこんなふうにコラボすることもないでしょうね」

 やはり、「両雄並び立たず」ということか。今回の対談動画に注目が集まったのは、「最初で最後になるかもしれない」というあやうい雰囲気が、画面から醸し出されていたからなのかもしれない。

藤原三星

藤原三星

ドラマ評論家・コメンテーター・脚本家・コピーライターなど、エンタメ業界に潜伏すること15年。独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を中心に量産中。

Twitter:@samsungfujiwara

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