いまだ吉本興業との“和解”が成立せず、YouTuberとして活動中の宮迫博之。最近では吉本を退社したオリエンタルラジオ・藤森慎吾と対談して“退社の真相”を語り合ったり、10年も前に吉本を退社した島田紳助をゲリラ的に電話出演させて共演するなど、“脱吉本組”とのコラボが活発になっている。
明石家さんまは自身のレギュラーラジオ番組『ヤングタウン土曜日』(MBS)で、「宮迫なんて『ネタがない』って言うて、最終的に(島田)紳助のところに電話しよという感じで。どうのこうのごちゃごちゃ世間は言ってますけど、(紳助のゲリラ出演の真相は)一番はネタ切れ」とコメント。闇営業騒動以前は共演が多かった後輩・宮迫の現状を案じた。
吉本興業に近いある放送作家はこう語る。
「さんまさんのあのコメントは、宮迫さんの身を案じつつ、さんまさんにとって同期で盟友でもある紳助さんのこともフォローしたかったという、さんまさんなりの優しさだと思いますね。紳助さんが宮迫さんのYouTubeチャンネルに電話出演したことが大崎会長の逆鱗に触れたという報道もあり、『ネタ切れなので許してやってほしい』という大崎会長へのメッセージとも読み取れますし。
大崎会長に最も近いといわれている松本人志さんが『ワイドナショー』(フジテレビ系)でこの大崎会長の件を取り上げすらしなかったことが、ことの重大さを物語っていますが、“脱吉本組”とのコラボ企画は、宮迫さんと吉本との溝をより深めていることは間違いありません。
現在、宮迫さんのチャンネルは登録者数140万人弱で、週5配信。宮迫さんの人脈をいかしたいろんな芸人さんとのコラボ動画は再生数が伸びますし、ぬるいドッキリ企画や爆買い企画よりも仕込みが楽なので、やりたくなる気持ちもわかります。でも、宮迫さんがテレビ界復帰を望むならば、少なくとも“脱吉本組”とはしばらく距離を置くべきでしょう。ただ、吉本勢を含む芸人たちとのコラボはすでに何本も収録済みらしいです。まあ、本当にネタ切れなんでしょうね……」
宮迫博之の収入は騒動以前よりも「むしろ増えているのではないか」
同チャンネル内のオリエンタルラジオ藤森慎吾との対談企画で、宮迫は「吉本興業に戻りたいわけじゃない。相方の横に戻りたいだけ」と発言。しかしそれは、単なる吉本復帰よりもなお、ハードルが高そうに思われるが……。
「そうですね。吉本首脳陣じゃなくても、『それは、おいしいとこ取りすぎやろ』ってツッこみたくなりますよね(笑)。闇営業騒動の際、宮迫さんは全レギュラー番組を降板となりましたが、その際にも吉本興業は尻拭いをしたわけです。もし宮迫さんが本当に相方の横に戻りたいならば、まずは吉本興業に頭を下げて和解することが先決。『アメトーーク!』(テレビ朝日系)ぐらいの人気番組ともなると、テレビ局やスポンサーも吉本の顔色を当然ながらうかがうわけで、いまだ闇営業騒動のダークなイメージを払拭できていない宮迫さんを、番組側が起用しづらいのはしょうがない。
一方で宮迫さんもYouTuberとしては大成功を収めていますから、もはや自分からはなかなか頭を下げづらくなっている。現在YouTuberとしての収入は吉本興業を挟まず直接得ているため、収入は騒動以前よりもむしろ増えていると聞きます。なので、吉本側も宮迫さん側のどちらも歩み寄れないまま、両者の関係はいまだに平行線なんですよね」(前出・放送作家)
蛍原徹が個人事務所を設立し、そこに宮迫博之が所属するという“ウルトラC”ならばアリ
いまだ明るい兆しが見えない、宮迫のテレビ界復帰問題。しかしふと考えてみると、YouTuberとしてここまでの成功を収めた今、なぜ宮迫は「相方の隣に戻る」ことにそこまでこだわり続けるのだろうか?
吉本興業周辺の事情に詳しいある芸能関係者はこう明かす。
「それはやはり、芸人の世界への未練があるからですよ。収入的には芸人時代よりもいい思いをしていても、このYoutubeバブルがいつまで続くかもわからないわけですし。それに、YouTubeで100万回再生を叩き出してバズったといっても、それはテレビの視聴率に換算してみれば、1%にも満たないですからね。宮迫さんは非常に昔気質な芸人ですから、やはりテレビの世界のど真ん中に返り咲きたいという思いが強くあるはず。しかし、皮肉にもYouTuberとしての旨味を知ってしまい、吉本上層部への不信感もいまだに残っているため、“手打ち”ができないわけです。
とはいえ、いまさらエージェント契約で……というのは吉本が飲まないでしょう。加藤浩次さんでさえ、エージェント契約を打ち切られたわけですからね。となると、本当に宮迫さんが蛍原さんの横に戻るには、ロンドンブーツの(田村)淳さんのように、個人事務所を蛍原さんが設立し、そこに宮迫さんが所属する……というウルトラCをやるしかないのでは。このやり方であれば、地上波に復帰したロンブー(田村)亮さんと条件面ではなんら変わりはないわけで、吉本としても問題はないはず。もっとも、蛍原さんが事態を動かしてそこまでの行動力を発揮できるかは未知数ですが……」
さまざまな思惑が交錯し、いまだくすぶり続ける宮迫博之のテレビ界復帰問題。果たしてどんな着地点を見いだせるのかは予測不能だが、宮迫がいまだに窮地から脱しきれていないことだけは、どうやら間違いのない事実のようだ。