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現役マネージャーが語る、芸能ニュース“裏のウラ”第4回

『マスカレード・ホテル』木村拓哉のギャラは1千万円? 映画製作、カネ勘定の“カラクリ”

芸能吉之助

ギャラ以外の“分け前”を狙える製作委員会方式

 ほんと、映画ってつくるのに膨大なお金がかかるから、そういうふうに逆算して計算していくと、いくら「総製作費○億円!」なんて謳っていたところで、役者に入るギャラってそんなにたいした額じゃないんですよ。

 そして役者は“出演料”というかたちのギャラをもらったら、それでもう終わり。その後はいくら映画が大ヒットしても、役者には出演料以上のギャラは入ってこない。

 なので最近では、所属している役者が出演している映画に、芸能事務所が出資するというケースがどんどん増えていますね。出演料をもらってハイ終わりではなく、出資しておくことによって、大ヒットした場合には売り上げの“分け前”が入ってくる。つまり、芸能事務所が映画に“投資”をするという感覚になってきているんです。もちろん映画が大コケして大損する場合もありますけどね……。

 映画のクレジットを見るとわかると思いますけど、今の日本映画では、映画会社やテレビ局、広告代理店、商社、出版社なんかが共同で出資する「製作委員会」(「フィルムパートナーズ」という呼び方をすることも多いです)方式をとることが多いのですが、そこに芸能事務所も名を連ねるようになってきましたね。アミューズ、ホリプロ、スターダストプロモーション……今や、名だたる芸能事務所は、所属俳優が主演する映画にはだいたい出資していますね。

 で、「製作委員会」のクレジットに一番最初に出てくるのが、大体30%以上の資金を出資しているいわゆる“幹事会社”です。そのあとに出てくるのが映画の放映権を押さえているテレビ局ですね。会社名が出てくる順番は、当然お金を多く出している順なので、僕なんかは「お、この映画はアミューズさんもホリプロさんもクレジットが上のほうにある……カネがあってうらやましいな〜」なんて、ついついイヤらしい目で見てしまいますね(笑)。
(構成/白井月子)

芸能吉之助/芸能マネージャー

芸能吉之助/芸能マネージャー

弱小芸能プロダクション“X”の代表を務める、30代後半の現役芸能マネージャー。趣味は食べ歩きで、出没エリアは四谷・荒木町。座右の銘は「転がる石には苔が生えぬ」。

Twitter:@gei_kichinosuke

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